明治二十九年六月二十七日 海嘯被害記『其九』 特派員棚瀬軍之佐 （六月廿四日 午後五時發） 明治二十九年六月二十七日
明治二十九年六月二十七日 ●芝區の大奮駁
同區にては去廿四日有志者集會し三陸地方罹災者救恤義捐金募集の相談を開き滿塲一致にて之に決し差し當り同區内名譽職員悉く發起人となり義金を募集すと云ふ
明治二十九年六月二十七日 ●淺草區有志者の義捐募集
淺草區にては一昨廿五日同區の府會市會區會議員等の名譽職諸氏主唱者となり同區議事堂に集會し三陸海嘯義捐金の事を協議し區内の重もなる人々に此の義捐の勸誘状を發する＊に議決し其の取扱事務所を議事堂内に設け七月二日より同六日まで五日間朝八時より午後三時まで取扱ふ＊に定め其の醵集金は本社に依托せらるヽ旨を通知せられたり