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漁港魚市場復旧急ぐ 八戸漁連の津波対策

八戸市では二十五日八戸漁連で『津波対策協議会』を開き、夏堀代議士、熊谷総合振興会長、岩岡市長をはじめ、市議会、海
運局など漁業、港湾関係の代表およそ50人が出席して今後の対策を協議した。

津波災害に 特別の融資 農林中金青森支所

農林中金青森支所はこのほど八戸
地方を襲った津波災害に対して特
別の金融措置をすることになり、
二十五日漁船や漁具などの復旧を
中心とした特別融資などの対策を
決めた。農中が災害に対する特融
措置を立てたのは伊勢湾台風に次
いで二度目であるが、今回は貯金
の払戻資金を円滑に流すほか、と
くに低利の復旧資金を出すことに
なった。同金庫の災害特別金融措
置は次の通り。
一、貯金 の払戻資金 確保。単協
や県信連の貯金払い戻しを円滑に
行なうよう全面的に資金援助を行
なう。災害関係の資金を調達する
ために定期預金の期限前解約があ
ればすぐに応ずる。この場合の利
息は前に 決めてある 契約利率と
する。
一、つなぎ資金の特融 天災法に
よる災害資金、災害関係の各種補
助金などのつなぎ資金を積極的に
融通する。この場合は特別の低金
利とし、県信連に対しては一厘引
き下げの二銭一厘、単協は二厘引
き下げの二銭二厘とする。
一、復旧資金などの積極的融通
漁船、漁具、その他の水産施設や
農地などの復旧に対して政府、公
庫の施策に乗って積極的に協議融
資をする。
一、貸出金の条件をゆるめる前に
出した貸出金については、状況に
よって期限の延長や金利を安くす
るなどの措置をする。
△●農林中金青森支所長の話=農
 地などの災害は信連段階で融資
 できるが、漁業関係は系統金融
 が弱いので中金が融資すること
 になった。ワクは中金全体とし
 て1千億円の余裕金があるので
 資金需要には応じられよう。

災害お見舞

このたびの津波によるご災害
 謹んでお見舞申し上げます
      三洋電機株式会社
       仙 台 営 業 所

地銀協災害対策  

地方銀
行協会は二十五日政府に対し津波
災害対策として、政府関係金融機
関の融資ワク拡大など次の諸点を
要望した。
一、定期預金の期限前払い戻しを
認める。
一、融資準則上内種の業種(旅館
店舗など不急不要業種)で被災し
たものは乙種に格上げする。
一、中小企業金融公庫、農林漁業
公庫、住宅公庫の代理貸しのワク
と中小企業信用保険公庫の信用保
険のワクを広げる。とくに農林漁
業金融公庫の漁船建造資金融資ワ
クを広げる。

津波お見舞お礼

今次大津波に被災の際は早速お駆付け頂きご丁重なるお見舞い並びに
ご激励を賜りご芳志の程厚くお礼申し上げます。お蔭さまにて当社市
場部は一部の流出損壊等の被害がありましたがその性格上関係各位の
協力を得、二十四日を除き翌二十五日より平常の業務運営を致してお
ります。製氷・冷凍工場並に電気室は波浪のため機械器具の冠水から
モーターの全滅或いは器具の流失等相当額の被害を受けこの間各位に
も多大のご迷惑をお掛け致しておりますが、現在全力をあげて復旧工
事にあたっておりますので今しばらくごゆうよ下さるようお願い申し
上げます。何卒今後共ご指導ご鞭撻下さるよう重ねてお願い申し上げ
ます一々お礼に参上致す可き処ですが混雑のため取敢えず紙上を以て
お礼申し上げます。
五月二十六日
八戸大字鮫町字日ノ出町四番地
株式会社八戸魚市場
社長夏堀源三郎

津波お見舞いお礼

二十四日早朝の津波の際は早速お駆付けお見舞を頂き有難うございま
した。取り込んでおりましたのでお名前のお伺い漏れもあることと思
いますので取りあえず紙上を以て厚くお礼申し上げます。
日本高周波工業株式会社八戸工場
取締役工場長中村武晴
八戸市沼館字淀一
三亥商店八戸支店
八戸市小中野町北横丁三六
鮫営業所 鮫町日ノ出町
●●工場白銀町昭和町
八戸市柔魚釣漁業共同組合
組合長久保保三
八戸市小中野町字北横丁
船木鉄工所
販売部八戸市湊町下条
鉄鋼部〃
●●部〃
八戸製氷冷蔵株式会社
取締役社長橋本八右衛門
八戸市白銀町三島下二三 電③〇四一〇
太洋石油株式会社
取締役社長熊谷義男八戸市鮫町日ノ出町
出光興産株式会社八戸出張所
所長福馬正尚
八戸市白銀町昭和町九
青森県鰹鮪遠洋漁業共同組合
組合長倉本光郎
八戸市鮫町日ノ出町
八戸漁港製函株式会社
取締役社長倉本象二
八戸市鮫町日ノ出町

津波の御被害に心から御見舞いを申し上げます

未曾有の津波により、災害を被ら
れました皆様に、心から御見舞い
を申し上げます。
この度の津波は、観測史上最大
とのことで、被害は太平洋岸全域
に及んで居りますが、とりわけ
御地の被害は甚大で、さぞ御難儀
のことと御同情に堪えません。
なにとぞ健康に御留意くださいま
して、一刻も早く復旧され明る
いくらしをとりもどされますよう
御祈り申し上げます。
昭和三十五年五月二十六日
松下電器産業株式会社
社長松下幸之助