廣 告
海嘯被害義捐金
靑森町役塲取扱ノ分
參百八拾五圓四錢 本 縣 分
參拾五圓八拾錢 岩手縣分 ）第三回マテ
參拾壹圓七拾錢 宮城縣分
内義捐人名
貳拾圓 渡邊 佐助
仝 神 天外
拾五圓 淡谷 淸藏
仝 大坂 金助
拾圓 五圓 本縣・參圓 岩手・貳圓 宮城 大村 鶴松
仝 村林嘉左エ門
五圓 沼倉小五郎
仝 中村 與助
仝 樋口 喜輔
參圓 三縣ニ壹圓宛 三橋 三吾
貳圓 藤林三郎兵エ
壹圓 大瀬興四郎
拾圓 五圓 本縣・參圓 岩手・貳圓 宮城 鎌田 嘉助
仝 仝上 藤林忠兵エ
五圓 小林長兵エ
貳圓 中島 又吉
參圓 宮川慶五郎
拾圓 加藤 東吉
五圓 小田忠兵衛
壹圓 常光寺住僧 金澤 玄光
〃 今 晁運
〃 齋藤 覺宗
〃 工藤 梵雄
三圓 中島 政吉
五拾錢 中島 トク
拾錢 中島 定一
壹圓貳拾錢 大町中島旅店方 雇人十二名
壹圓 會田 義忠
壹圓 會田 スカ
拾錢 會田 圭三
三拾錢 會田 男治
三圓 木村 勇記
拾圓 田中藤次郎
婦人看護學會取扱ノ分
五拾圓 元集親會長 佐和はま子
貳拾五圓 佐和はま子
八圓 鈴木くら子
五圓 石井きく子
壹圓 大澤いね子
壹圓 毛内さた子
壹圓 松本とき子
五拾錢 三浦はつ子
五拾錢 西山るい子
貳拾錢 有賀よう子
壹圓 齋藤はま子
貳拾錢 村上しな子
貳拾錢 水野みさを子
貳拾錢 小山内とし子
廣 告
今回三陸沿海の津浪たる未曾有の天變にして罹
災者の慘状實に座視するに忍びさる所なり依て
本會に於て義捐金を募集して右救恤の幾分に充
て罹災者焦眉の急に應じたきに付き世の慈善心
に富める賢姉妹達希くは續々義捐あらん事を切
に冀ふ所なり
明治廿九年六月
靑森婦人看護學會
一義捐金は一口金拾錢以上とす
一金員は靑森縣廳構内大澤眞澄宛にて御送付の
事
一請取書は差出さず新聞紙上に氏名金員を掲く
べし
一義捐金の配付方は縣廳に依頼するものとす
一義捐金申込は七月廿日を以て締切とす
陸奥水産會員及
慈善家諸君ニ謹告
謹テ本會々員及ヒ我カ同胞ノ慈善家諸君ニ告ク
本月十五日三陸沿岸ノ地ニ大海嘯アリ我カ靑森
縣管内ノ上北郡三戸郡モ亦被害ノ衝ニ當リ其慘
状ノ容易ナラサルハ左表ニヨリテ推知スヘキナ
リ
抑モ二郡沿海ノ村落タル從來鰛漁ヲ以テ生計ノ
資トナシ近時不漁ノ爲メ絶望ノ域ニ居リシハ一
両年前ヨリ漸ク漁業ノ面目ヲ改メ本年ハ幸ニ豊
漁ノ兆アリ斯業ノ回復擴張ヲ期スルニ當リ非常
ノ天災ニ遭遇シ忽此災厄ニ陥リ回復擴張ハ姑ク
之ヲ措キ幸ニシテ生存スルモノモ食フニ糧ナク
寝ルニ床ナク加之生業ノ資本タル漁具漁船ハ一
切掠奪シ去ラル其不幸慘状豈ニ座視スルニ忍ヒ
ンヤ依テ本會ハ茲ニ義捐金ヲ募集シ以テ罹災者
焦眉ノ急ニ應セントス仰キ願クハ本會々員及世
ノ慈善家諸君之ヲ先生セラレ應分ノ義捐アラン
事ヲ希望ニ堪ハサル処ナリ
郡 村 名 流失潰家數 死 亡 數
上北郡百石村 一四一 一三四
仝 郡三澤村 二三四 一二〇
三戸郡市川村 三五 二五
仝 郡 湊 村 一五 六
仝 郡 鮫 村 二〇
仝 郡階上村 七 二一
右ノ外負傷者等ハ目下取調中
義捐金募集手續
一義捐ノ金員ハ一口金拾錢以上トス
一義捐金ハ本會ニ宛テ寄送セラレタシ
一爲替ノ便ナキ地方ニシテ一口金五拾錢以下ハ
郵便切手ニテ寄送セラルヽモ妨ナシ
一義捐者ノ氏名ハ本會報告及ビ新聞紙ニ廣告シ
テ受領証ニ代フ
一義捐金ヲ罹災者ニ配付方ハ所轄郡役所ニ請托
スルモノトス
一義捐金募集ハ來ル七月十五日限リトス
靑森縣靑森町物産陳列塲内
陸 奥 水 産 會
廣 告
本月十五日夜本縣及各地大海嘯
各 死 亡 精 靈 大 法 會
來ル七月一日ヨリ三日間
大 施 餓 鬼 會 執 行 仕候
各縣下同胞ノ各諸君今回ノ大海嘯遭難ハ前代未
聞ノ慘状ニ候依テ變災死亡精靈ヲ慰ン爲メ法會
ニ來聚シテ追慕稔香ヲ供養シ玉ン事
但シ災害死亡者ノ遺族者ニ限リ汽車賃金往復
ヲ施與ス其所在町村役塲ノ証明ヲ持參アレ
明治廿九年六月
法會道塲 靑森寺町 曹洞宗常光寺
發起員 現在 神 天外
檀徒 各惣代一同
此度海嘯ニ付キ早速御見舞被下御厚志ノ段奉鳴
謝候本分校共幸ニ災ヲ免レ候間御安慮被下度匆
卒ノ際乍略儀紙上ニテ御禮申述候也
上北郡百石尋常高等小學校 丸山 茂