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堤防復旧に大馬力 自衛隊、橘で活躍始める

土のうをつくる自衛隊員(橘町●地区で)

二十八日朝からチリ地震による津
波の被害を受けた阿南市橘町●地
区で陸上自衛隊の護岸復旧作業が
始まった。県から災害地の復旧工
事を頼まれた陸上自衛隊普通寺駐
とん第十五普通科連隊第二大隊の
先発隊九十九人は二十七日夜現地
に到着し、福井公民館を宿舎にし
て二十八日早朝からまず●東新田
堤防の決壊四か所(百二十七・五
メートル)の仮締め切り作業に着手し
た。
 近くのトンネル東口の山土
 で土のう一万二.三千袋を作っ
 て、トラックやダンプカーで運
 び堤防の決壊個所に積み上げ、
 隊長や班長の号令でキビキビと
 作業する隊員たちの活躍ぶりに
 地区の人たちは「これでことし
 も田植えができる」と大喜び。
さらに二十八日午後には第一〇九
施設大隊の本隊二百五十二人が到
着、二十九日から本格的に作業を
開始するが、約十日間で四か所百
二十七メートルの潮止め工事を完了する
予定。
 この復旧隊を指揮している●岡
 第十五普通科連隊長、磯塚第一
 〇九施設大隊長らは、二十八日
 朝県庁で原知事、木戸県土木部
 長らと復旧について打ち合わせ
 たが「最初、徳島県にはあまり
 被害がないとのことなので安心
 していたが、その後阿南市で護
 岸がくずれたりしていると聞き
 隊員をできるだけ多く投入する
 ことにした。ほかからも復旧作
 業の要求があるので、できるだ
 け短期間に工事をすませて引き
 揚げたい」と話した。

広瀬代議士ら被災地を視察

チリ地震津波の被害を受けた阿南
市橘町一帯を視察するため民社党
津波対策特別委員会の田中幾三郎
委員長(三重)と塚本三郎(愛
知)内海清(広島)広瀬勝邦(本
県、いずれも衆議院議員)各委員
は二十八日午前四時半小松島港着
の阿摂航路で来県、立橘湾一帯の
被災地を見てまわった。
 一行は午後四時半宿舎の徳島市
 「福本楼」に落ち着き、つぎの
 ように話した。
「阿南市の被害は予想外に大きく
復旧のあと押しにかなり力を入れ
なければなるまいと感じた。被災
地には伊勢湾台風のとき作った復
旧事業に対する国庫補助の高率適
用の法律を適用したい」