雜 報
海 嘯 の 慘 害 義 金 の 募 集
本縣下本吉桃生牡鹿三
郡及岩手縣下沿海各地に
海嘯の慘害ありし事は連日の本紙に記載する所
の如し、人世の七大難中洪水海嘯を以て其最も
慘なるものと爲す、土地家屋生命を併せて一時
に之を失ふ不幸寧ろ之れより大なるものあらん
や、乃ち其罹災沈溺の人は魂?に無何有の郷に
歸し其倖にして九死を免れたる者は被るに衣な
く喫するに食なきの苦境に在るを知るべし、仍
て本社は取敢す義捐金を募集し焦眉の急に應せ
んとす大方慈仁の諸氏 願くは 奮起して至急に
資財を義捐し此の不幸
なる罹災の同胞を救恤
せられん事を頭る
一義捐の金員は一口金十錢以上とす
一義捐者の氏名は一々本紙上に掲載し以て受
領証に代ふ
一送金爲替の便なき土地は郵便切手にて寄送
せらるるも妨けなし
一岩手縣下へ送附すべき分は特に其旨を告け
らるべし
一義捐金は一括して之を所轄郡役所へ送致し
罹災者へ配與を請ふものとす
但應急の塲合救恤上必須の物品を購求して
贈與する事ある可し
一義捐金募集期限七月二十日
明治二十九年七月 奥羽新聞社
本社募集 ●大 海 嘯 被 害 者 救 恤 義 捐 金
一金五圓 東京 仁平 宣旬君
一金六圓 遠田郡北浦尋常高等小學校
内
金貳拾錢 鎌田 はな
金拾五錢 千葉みつき
金拾錢宛
淺野吉之助、岩住貞治、岩住哲藏、佐々木勘兵エ、
佐々木文一郎、佐々木精一、佐々木進、山下懿吉、
田口かねぢ、堀淵癸藏、松田鑛藏、齋藤喜太郎、
小田邊かめを、佐々木榮、佐々木長右エ門、加藤
善治右エ門、田口猛志、佐々木ちよせ
金六錢 高橋林兵エ
金五錢宛
横山金五郎、上野仁右エ門、邊見伊想之允、横江
七三郎、熊谷峯治、菊地弘助、鈴木貢、高橋豊之助
、林寛治、邊見了作、田村一見、足立喜三郎、岡野
直五郎、佐々木純之助、佐々木文二郎、千葉勝見、
大崎善五郎、佐々木啓七、佐々木文良、淺野秀治、
末永隼太、伊藤修治郎、齋藤圓治、齋藤喜一、佐々
木勇、落合きよし、佐々木いくよ、千葉ときの、横
江よしえ、佐々木よぶ、横山やまと、高橋きせ、及
川うめよ、千葉つぎの、末永三春、鈴木常雄、内藤
政人、横江ちよ、佐々木かしく、佐々木てる
金四錢宛
齋藤なつよ、邊見いよの、高橋やふ
金參錢宛
門間正語、邊見俊三郎、鈴木圭治郎、佐々木寅治、
前畑俊治、當麻隼人、佐々木秀治、千葉運治、靑木
政藏、門間政右エ門、伊藤雄七郎、佐々木すえよ、
鎌田はなよ、齋藤たみよ、佐々木熊吉、境野まつえ
、高橋まつよ、佐々木五百治、境野長壽、熊谷雄吾、
淺野わき、飯笹悟
金貳錢五厘宛
横山とみよ、伊藤專左エ門
金貳錢宛
佐々木健七郎、鈴木淸治、三浦常三郎、鈴木富松、
山本淸藏、伊藤金作、古舘虎治郎、佐々木義一、石
川勇七、菊地勝次郎、岡野直太郎、末永雄三郎、横
山ことじ、佐々木金治、及川盛、鈴木貞松、篁さた
よ、横山春治、横江淸伍、佐々木三學、菅井連治、
落合純一郎、三塚喜代治、仙石かほよ、今野しん、
澁谷きよの、横山はるみ、石川あさの、佐々木と
らの
金壹錢五厘宛
千葉信、熊谷大作、高橋常之助、三塚とよせ
金壹錢宛
川名利代治、大塲淸美、伊藤健助、遠藤淸人、佐々
木喜七、佐々木松右エ門、邊見了七、高橋利四郎、
氏家豊治、木川勝藏、大塲卯三郎、佐々木京次郎、
及川春見、菅原政之助、佐々木よすみ、荒木養助、
佐々木則夫、上野重兵エ、齋藤安平、横山養之助、
菊地こぎく、高橋てるの、伊藤まさよ、高橋よし
の、石堂倉藏、川名賢治郎、鈴木政治、加藤みさを
佐藤げん
金五厘宛
佐々木東洋男、齋藤昇、今野幸治、佐々木岩治、
川名喜代治、佐藤せつの
宮城縣曹洞宗寺院（第八回）
金一圓 尼 寺 河内 童晃
金五十錢 瑞雲寺 淸水 惠準
金一圓 桃生郡 香 積 寺
金三十錢宛
仝林昌院 佐藤 太洲 仝大通寺 中川 宗眼
一金貳圓 仙臺市 昌傳庵 大友 堅孝
一金壹圓 本吉郡 慈眼寺 寺澤 泰賢
一金五拾錢 仝 長谷寺 芳賀 全達
一金參拾錢 仝 音 聲 寺
一金六圓五拾錢 牡鹿郡 永岩寺 三輪 泰輪
照源寺 三宅 良雄 龍洞院 坊澤 孝隣
龍泉院 渡邊 嶺珠 多福院 三輪 覺宗
宮殿寺 永松 寳淳 金藏寺 白澤 觀英
吉祥寺 永松 寳運 吉祥寺 高橋 隆道
眞法寺 星永 活成 長谷寺 長谷 無涯
保福寺 金 哲正 洞仙寺 平塚 惠昌
滿福寺 松岩寺 洞福寺 魚住 威音
溪秀院 久我 達道
一金壹圓 仙臺市角五郎町卅七番地 松本卯兵衛
仝 トタ 仝 亥之助 仝 大三 仝 ユリヨ
計金拾一圓三十錢 宮城縣
三口合金二十二圓三十錢
前日計金六百十九圓六十六錢五厘
合計金六百四拾壹圓九拾六錢五厘