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    雜    報

  ●慘 話 一 束

   文   苑    軟所必山二君有東奥海嘯歌皆用樊■聽潮    韵余亦傚■乞二君政  九   峯

萬斛巨舶懸在木。捲岸怒浪高過屋。父老説來涙慣
然。災異曾經四十年。當時登樓多得免。濤勢不似
今年?。今年連村亡八九。存者衆星僅認斗。攀棟
抱柱誰能援。別母呼兒何暇走。眼看山飛與海立。
滄桑之變一呼吸。千鬼萬鬼聲秋々。水濱月黑靑燐
泣。毎聞慘報魂先消。骼■不掩悲風蕭。平沙極目
人烟絶。莽々東海運天潮。
 以平易文字。寫慘憺光景。筆情暢達。易入人脾。
 較之槌險鑿奇含糊??者。殊有懸別。後半極工
 妙自然。肖姜白石。     ? 生 妄

   おのれみやこにありし六月十五日の夜は
   かり我みちのくに大海嘯のありしときき
   て取物もとりあへす急き歸りけるにもは
   や濱々には一つの家たにもなく激浪のた
   めに跡もととめすなりにたれはこやかな
   しのかきりとなんおもひかなたこなたを
   さまよふほとに辛して生き殘りし知己ふ
   たりみたりに出會はかなきさまを語りあ
   ひなとしかたみに袖をしほりて
              花月庵主人
さり氣なく引てあとなき浪ならは
      人のなけきをなと殘しけむ
   又酸鼻の極に達したるを
淋しとは世の常なれや來ても見よ
       浦の笘屋の秋はものかは
   救濟病院等の引揚けも近きにあれは
事をへて君しかへらは此浦は
      浪のよるひる淋しかるらむ