地震学の両大家 震災地を実地調査 地震と津浪の関係につき研究 今村博士と中村博士
東北帝大教授理学博士中村左衛門太郎氏は一日午前宮城県庁を訪問二見内務部長、野村保安課長等と協議打合せるところあったがその内容は
来る五日ころ中央気象台の今村博士が来県中村博士と共に本県下の震災被害地方を調査し、地震と海嘯関係を調査する事になり、これが事実上の便宜その他の打合せである。
なお同調査事項は文部省内の災害予防評議会に対し報告される筈である。
旅びとの情 高松一千名の団体 震害罹災民に見舞金
塩の豊作を寿き、遥々奥州一宮塩釜神社にお礼参りのため花に先んじて松島仙台を訪れた、四国高松からの千名団体の第一班五百名は三十一日賑々しく乗り込んで来た列車中、三陸大震海嘯の悲報を耳にして大いに同情し団長は直ちに列車内において慰問金の募集を行い立所に四十二円四十銭を醵金し些少月遅れ馳せながら罹災地へ見舞金として提出したい旨を仙台運事旅客掛員まで申出て来たので掛員は団員の旅先における同情に感激して直ちにその手続きを取る事になった