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二日から開通まで 仙台−陸前高田間  準急『むろね』

国鉄は六月一日からダイヤ改正を
行なうが、チリ津波で大船渡線が
不通となっているため、国鉄東北
支社では同線の準急「むろね」は
六月一日だけ仙台−気仙沼間とし
二日から全線が開通するまでの間
は仙台−陸前高田間として運転す
る。また三十一日から六月一日に
かけて運転する夜行列車は現行ダ
イヤで発車して走行中にダイヤ改
正があることになるので一日午前
零時前後に発着する途中駅で改正
ダイヤより五、六分ずれる“調整
時間”を持つことになる。東北地
方で途中駅調整となる列車は奥羽
本線の上下急行「津軽」など七
本。
 またダイヤ改正時から四両編成
 になる予定だった仙台−新潟間
 準急「あがの」は車の新造がお
 くれたため六月中旬まで現行ど
 おり二両。

会期短縮認める  日教組 盛岡大会きょう開く

【盛岡】第二十二回日教組定期大
会は二十九日午前十時から盛岡市
上田の体育館で開かれるが、大会
に先立って二十八日議事運営委員
会が開かれた。同委員会は執行部
が会期を三日間に短縮したことに
論議が集中、主流派の岩教組が会
期五日間を主張して執行部をつる
し上げる一幕もあったが、結局会
期三日間という執行部の日程に落
ち着いた。
 この日程によると第一日の二十
 九日は午前十時四十分までに大
 会を成立させ、会期短縮を決め
 たあと諸報告、午後は報告に対
 する質疑応答、このあとチリ津
 波被災者に対し救援カンパを緊
 急提案する。第二日は本年度運
 動方針と予算を提案、小委員会
 にかけるがこの二つの委員会の
 討議は午後二時から第三日(三
 十一日)の午前零時まで十時間
 を予定している。第三日は三役
 および一般中央執行委、専門部
 中央執行委、会計監査の四つの
 選挙が行なわれ、東京、福島の
 地方提案議題を審議して午後五
 時閉会の予定。

津波被災地義援金 28日本社受付分(敬称略) 三百万円を越える  行商の老人も汗の結晶を

 チリ地震津波の被災地に愛の手
 を……と、本社と東北放送が共
 催で募金募集運動を始めてから
 三日目の二十八日で、本社に寄
 託された各方面からの義援金は
 早くも三百万円を突破した。
この日本社に寄せられた約四十万
円の中には、宮城県宮城郡利府村
に住む伊藤孫次さんという七十一
歳の老人が「行商をやって得た一
日分の利益です」と、汗の結晶三
百円もあった。
 一方、東京支社にも銀座の「東
 すし」というおすしやさん一同
 から千円の義援金が届けられ
 た。

本社

▽五千円、住友信託
銀行仙台支店従業員
一同▽一万円(仙台市北目町通)柴
田鉄店▽一千円(同市小田原北一
通)松島印刷所一同▽一万円、凸
版印刷株式会社仙台工場従業員一
同▽一千五百六十円、河北新報社
広告部一同▽五百円、河北新報社
新入社員▽一万円、榎戸金庫鉄工
所▽五千円(仙台市原町苦竹東)
■野産婦人科▽三千三百六十三円
(同市小田原清水沼通)トンボジ
ュース従業員一同▽二万円、同市
錦町親和会▽五千円、興産相互銀
行仙台支店一同▽二千四百円、日
本■道苦竹社宅一同▽三千円、仙
台市表具業組合員一同▽一千百六
十円(同市南町通)幕田商店友和
会▽三百円、仙南の一青年▽二千
三百円(仙台市名掛丁)小新堂通
町内会婦人部▽五千円、太平洋石
油販売会社常務取締役池田精二外
従業員一同▽五千円、東北電力株
式会社新大倉発電所建設所員一同
▽三千二百円、東日本興業会社分
率営繕部一同▽三百円、宮城県田
尻町大貫小学校、舞■順江、公敬、
香代子▽五百円(仙台市三百人
町)東海林容子▽五千七百五十五
円(同市清水小路)丹野印刷会社
従業員一同▽四千二百五十二円、
仙台市立荒町小学校修学旅行隊三
百九十人▽四千六百五十円(同市
国分町)丸善労働組合仙台支部組
合員一同▽三百円(宮城家宮城郡
利府村)伊藤孫次▽一万円、同村
連合寺院一同▽八千円(仙台市東
五番丁)仙台駅前ビル卸デパート
一同▽五千円(同市中江南)モデ
ル住宅友和会▽五千四百四十円
(同市三百人町)常林寺若林観音
講一同▽三千円(同市東四番丁)
郵弁社従業員一同▽一千二百七十
円、宮城県立農業講習所学生自治
会▽三千円(仙台市大町四丁目)
合資会社三洋機械浅野健児
東京支社扱い
一千円(東京
都中央区銀座
西八ノ九)東すし
石巻通信局扱い
五百円(石
巻市水押住
宅)武山儀一
小牛田通信部扱い
▽一千円
宮城県小
牛田町役場職員組合▽一千円(同
町北浦)伊藤秀夫▽五百円(同町
荻枠)高泉きみよ
塩釜通信局扱い
二十万円
(東京都千
代田区丸ノ内)太平洋汽船社長秋
山竜
白石通信局扱い
▽一万円、
白石市婦人
同好会▽一万円(同市中町)鈴木
菊蔵
大河原通信部扱い
▽三千円
(宮城県
大河原町末広町)甘糟元▽一万円
宮城県登舞郡南方村婦人会
古川通信局扱い
一万二千円
(古川市三
日町)祇園寺技芸専門学校教職員
生徒一同
計 三十九万九千二百
 五十円
累計 三百八万七千七
 百二十九円
訂正
二十八日付本欄記事
中、「仙台市北四五
六町内会」は「仙台市北七六五町
内会」の誤り。また二十七日受付
中「河北新報仙台販売会社木町支
店扱い▽五千円(仙台市木町通)
渡辺正志」が脱落しました。
国税庁長官連「昭和三十
四年直法一−一六四」によ
ってこの寄付金は指定寄付
金となり、課税の対象にな
りません。

謹んで水害お見舞  申し上げます

日本鋼管

みちのく

 ◇…塩釜市の海岸
前、本町、北浜など
“チリ津波”をかぶ
った各商店は市や商
工会議所のあっせん
で、二十八日朝から被災商品の投
げ売りを始めた。
 ◇…ところが開店前から各商店
に百人、二百人の買物客が押しか
け、まるで初売りや盆暮大売り出
し以上のさわぎ。聞く
を買物客のほとんどが
被災しなかった家庭の
主婦たちばかり。
 ◇…かんじんの被災
者たちは「どんな安売
りでも、いまは食うこ
とに精いっぱい」とこ
の光景を横目で眺める
だけ。被災者のために
というねらいが、現実
は皮肉な世相をみせつ
けただけだった。(塩
釜)