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津波の早期発 見者など14人  気仙沼署で表彰上申

 気仙沼署は近く気仙沼市字浜路
 上岩井崎五二、漁業畠山年雄(五
 四)、利之さん(三〇)親子と気仙沼
 市字波路上七六、農業畠山登さ
 ん(二九)ら六人を人命救助で、ま
 た気仙沼市字二ノ浜四三ノ一、
 漁業小松勉さん(六三)ら六人を津
 波早期発見者として県警本部に
 表彰方を上申する。
畠山さん親子は二十四日午前八時
ころ、カニ漁中、岩月沖でモータ
ーの故障で転覆、救いを求めてい
た気仙沼市字杉ノ下四四ノ二、三
浦深雄さんをみつけ救助した。ま
た畠山登さんら六人は二十四日午
後三時二十分ころ、津波警報中大
島−黒崎間でカキイカダ拾いに行
っていた気仙沼市字長礎森五二ノ
三、農・漁業熊谷義さんをみつけ
救助したもの。
 ◇津波発見者=▽気仙沼市字二
ノ浜四三ノ一、漁業小松勉(六三)▽
気仙沼市亀山八、小松登(三五)▽本
吉町大沢二〇七、漁協組合長菅原
忠蔵(五八)▽唐桑町西舞根、畠山万
三郎(五三)▽気仙沼市波路上内田一
四六、平田桃太郎(四六)▽気仙沼市
片浜、小野寺武義(三九)

17隻が全然使えず  チリ津波 塩釜港の観光船被害

チリ津波で塩釜市内の観光船の
被害も大きく、同市が二十八日ま
とめた集計によると、観光船七社
(市営をふくむ)で十七隻(計二
六一・五トン)が全然つかえないこ
とがわかった。発着場が湾内の一
番奥にあったため非難できず、乗
り上げ船が続出した結果だが、と
くに市営は最新の大型観光船「す
わん号」をはじめ現有七隻(計一
九四・三トン)のうち五隻(計一四
八トン)と大半をやられている。この
ため同市は二十九日塩釜を訪れた
楢橋運輸相に対し「港湾審議会で
決めたとおり、現在の観光港を約
千メートル東に移すことを早急に促進し
てほしい」と要請した。

先生達の奮闘 できのう開所  石巻湊保育所

石巻湊保育所は二十四日の津波で
床上浸水して休んでいたが、辻所
長以下四人の職員と有志三人の協
力で二十八日の開所にこぎつけ
た。すっかりきたなくなった砂場
や遊戯場のドロをけずって捨てた
り、床板をはいで石灰をまいたり
してみちがえるようにきれいにし
た。忙しい子どもの親たちのため
一日も早く開所しようと励む先生
たちの姿をみて、湊本町町内会か
ら生石灰とクレゾールが贈られ、
四日間で一通り整理がついた。

県下通信 白石・刈田・柴田

 ▼白石署は二十六日、同市大鷹
沢字関根、農佐藤利一郎さん(四九)
と、同市鷹ノ巣字田手、農高子光
一さん(二二)の二人に感謝状と記念
品を贈った。さる三月二十二日朝、
大鷹沢大町字菊面石、農谷津誠一
さん方で火災が起こったさい、煙
に巻かれて失神状態になっている
老人を燃えさかる部屋に飛び込ん
で救出したもの。
 ▼白石公民館主催の“蔵王に登
ろう会”は、六月五日午前三時半
同館前を出発、同日夕刻帰るが、
参加希望者は三十一日までに同館
に申し込むこと。定員は四十人で
会費五百円。コースは白石から■
ノ河原までバス。刈田、不忘と縦
走し、覗石からバスで帰る。
 ▼蔵王町遠刈田の上原開拓地に
待望の水道が施設されることにな
った。同開拓地は井戸がなく、飲
料水は川の水を使っていた。予算
百万円で開拓地内の湧水個所を水
源とし、ビニールパイプ(延長四
百メートル)で二十戸に給水する。
 ▼大河原農林事務所は、管内の
三十五年産米の予約目標を二万
百トンときめた。去年と比べると三
百二十二トンの増となっている。な
お生産見込み数量は四万六千トン。
 ▼柴田郡養連新役員=(会長)
小室栄敬、(副会長)菅野幸吉、相
原利吉
 ▼村田町沼辺農協佐藤組合長
(死亡)の後任として、同農協専
務小関良一氏が選任された。

名取・亘理

 ▼天皇杯争奪野球名取市予選は
二十九日午前九時から増田小校庭
で。同日は一、二回戦だけで、準
決勝、決勝は六月五日同小校庭で
衣笠−名取病院(午前九時)、市役
所−オーシャン(同十一時)、親友
−自衛隊(午後一時)、振興−五城
(同三時)
 ▼亘理町青年団役員会は、二十
九日午後七時から亘理町公民館で
 ▼亘理郡学校事務職員総会は、
三十日午前十時から亘理町公民館
で。
 ▼亘理名取繭増産支部設置結成
式は、三十日午後一時から亘理名
取蚕業指導所で。
 ▼岩沼商工会定時総会は、三十
日午後零時半から竹駒陣者大広間
で。

塩釜・宮城・黒川

 ▼塩釜市自衛隊父兄会役員(会
長)佐藤藤一、(副会長)若木光三、
板橋富治、大友文衛、(理事)高橋
謙吾、千葉正三、佐藤福三、市川
良直、阿部清佐、桜井文介、佐藤
三蔵、真木邦次、佐藤与七、後藤
雄造、佐藤一蔵、鈴木竜吾、後藤
清、三浦勤、鎌田孝一郎、高木田
蔵、(監事)守谷軍七、佐々木正一
 ▼黒川郡公民館連合会新役員=
(会長)瀬戸佳松、(副会長)郷右
近秀雄、(監事)高平昇、(事務長)
坪内武雄、(県公連評議委員)瀬戸佳
松、文屋公、(県公連常任委員)坪
内武雄

石巻・桃生・牡鹿

 ▼石巻署渡波軽侮派出所は、近
く石巻市渡波祝田、漁業阿部学さ
ん(四二)と哲男さん(四一)を表
彰するよう上申する。二十四日午
前五時ころ、渡波魚市場前岸壁で
コウナゴを水揚げしていた同時荻
浜富貴浦、漁業高橋留蔵さん(五五)
が津波で流されたのをみつけ、兄
弟で小舟を出して助けたもの。
 ▼石巻地方から南方漁場や北洋
サケ・マス漁などに出漁中の漁船
から、石巻漁業用海岸局に肉親の
安否を気づかう問い合わせ電報が
殺到、二十七日までに約九百通に
上っている。同局は年賀電報シー
ズンがまたやってきたようだと、
汗だくで問い合わせ電報の受信に
当たっている。
 ▼石巻市社教委員=(各界代表)
米善太郎、福田泰治、西条慶四郎
鈴木ともえ、(学識経験者)柏谷正
太郎、今野亀雄、佐藤富子、下仲
秀男、横山軍治、浦沢良二
 ▼石巻女高生徒会は二十七日午
後、石巻市内の三ヵ所で津波災害
の街頭募金を行なった。「チリ津
波災害見舞募金」の立て看板を前
に声をからす生徒たちの姿に、津
波の恐ろしさを経験した市民は、
足を止めて寄金していた。この募
金は三十日まで続けるという。
 ▼石巻市は日本脳炎の予防接種
の希望申し込みを受けつける。希
望者は料金(初回九十円、以降四
十五円)を添え三十一日まで市衛
生係か各町の衛生協力員に申し込
むこと。年齢に制限はないが、と
くに■患、死亡率の高い小児に重
点を置く。結核や心臓病者などは
注射をうけられない。

古川・志田・遠田

 ▼古川市の学校林研究協議会は
三十日午前九時半から古川第一小
で。“緑の仲間”を基本とした学
校林の経営を愛護育成、緑化活動
の推進などを協議したあと佐々木
行樹氏の講話がある。
 ▼古川地方に危険物防災協会が
結成された。古川、志田、玉造、
加美、遠田の一市四郡下の危険物
取り扱い関係者で組織、「災害事
故の防止」に当たる。役員は次の
とおり。
▽会長後藤賢(古川)▽副会長島
田博(古川)、赤松伝吉(中新田)
 ▼古川農林事務所はチリ地震津
波の被災農家に水稲苗を贈ろうと
管内農家に呼びかけている。数量
がまとまり次第、現地へ輸送する
 ▼鹿島台町杉ヶ崎地区に簡易水
道ができた。給水戸数は五十一戸
工費は百十八万円。
 ▼松山町公民館はこのほど小型
自動車(中古)を購入、近く町内
の青年たち二百八十人に運転技術
を習わせる。自動車を買ったのは
①青年団や青年学級を魅力ある内
容にする②農業の機械化にともな
い農村青年を機械になじませる③
次三男に運転技術を習得させ就職
しやすいようにするという三つの
ねらいから。町予算から五万円、
青年たちが三万円、それに横浜ト
ヨタ社長の上田甲午郎さん(同町
出身)が八万円を出した。
 ▼涌谷公民館主催の巡国子ども
会日程=▽31日=日向(公会堂)
下町(加茂神社)
 ▼小牛田町は、老齢、障害、母
子福祉年金該当者で手続きをしな
い人が多いので、できるだけ早く
社会課まで申し出るよう望んでい
る。手続きは本人の戸籍謄本か抄
本、および住民票謄本と印鑑。

 加美・玉造

 ▼ことしから葉タバコ栽培をは
じめた加美郡内の各町村で、葉タ
バコ苗の本圃植え付けが最盛期に
はいっている。加美郡内で約一三
ヘクタール栽培しているうち、中新田町広
原地区で七・一三ヘクタールが植えつけら
れた。六十三戸の栽培農家はいず
れも開拓農家で、生計の道を葉タ
バコ栽培に求めようとしている人
たちだけに、収穫の日を夢みなが
ら熱心に手入れをつづけている。
 ▼加美郡色麻村にはじめて公営
住宅が建設される。第一、二種各
十戸で、敷地には同村四釜字二反
田囲が予定され、近く買収を終わ
り七月ころ着工の予定。工費は敷
地買収費をふくめ五百八十八万円
 ▼加美郡色麻村公民館は、婦人
会の協力で津波被害地救援のため
米の一にぎり運動を行なっている

栗原・登米

 ▼築館町は三千五百戸の全町民
を対象に、津波被災地救援米一に
ぎり拠出運動を七日まで展開す
る。また志波姫村婦人会は“みそ
づけ”を集めて一日、代表が現地
へ持参、慰問する。
 ▼築館町成田三部実行組合の千
葉勇さんらは、夫に入院され生活
に困っている組合員の鈴木あいさ
ん方の田植えをすませてやり、鈴
木さん一家から感謝されている。
 ▼築館町の乳幼児(三十四年九
月−三十五年一月生まれ)ジフテ
リア予防注射日程=▽30日後1−
3時玉沢▽1日前10−11時宮野、
後1−3時富野▽3日後1−2時
築館(場所は各公民館)
 ▼県消防協会登米支部(秋山忠
一支部長)は、二十九、三十の両
日、管内町村消防団から九十五人
を志津川町に派遣、被災地の跡片
づけを手伝う。二十九日は登米、
東和、中田、三十日は迫、米山、
豊里、南方
 ▼県教委迫出張所管内の公民館
職員研修会は、三十日午前九時半
から同出張所会議室で。文部省の
公民館設置基準まで高めるための
研究をする。
 ▼登米保健所の食品業者、給食
給水関係従事者検便受付=(30日)
迫伝染病組合、(31日)佐沼と畜
場、(6月4日)米山町役場同吉田
元支所、(5日)登米町役場、(7
日)豊里町役場。

気仙沼・本吉

 ▼気仙沼地区民生委員協議会は
市内の被災地二ヵ所に「困りごと
相談所」を設けることになった。
階上の地福寺と鹿折浜の菅豊商店
の二ヵ所で、早急に設置し、被災
者の生活その他一切の困りごと相
談に応ずる。
 ▼三十一日、六月一日行なわれ
る予定の大船渡線ディーゼルカー
試乗会、処女列車運転は都合によ
り取り止め、沿線復旧次第行なう。
 ▼県結核予防協会レントゲン車
の気仙沼市内小、中校の巡回日
程。(31日)階上中、(6月1日)
同小、(2日)松岩小、(3日)同中、
(4日)浦島小、水梨小、(6日)
白山小、鹿折中、(7日)鹿折中、
(8日)落合小、日立小、同中、
(10日)新城小、同中、(11−13日)
気仙沼中、(14−20日)気仙沼小。
 ▼県北部はえなわ漁協(畠山孝
組合長)は、唐桑町宿に総工費百
二十万円で五十平方メートル、ブロック
建の事務所を新築中だったが、今
月一ぱいで完成、来月中旬店開き
する。