天恩に感泣して 石黒知事謹話
地方長官会議のため上京した石黒知事は二十八日午後六時十二分着列車で帰庁したが語る
上京すると直ぐ斎戒沐浴して参内天機を奉伺し夫から各宮家の御機嫌を奉伺した会議は新聞に出て居る通りで別に変った事はなかった。拝謁を賜わった際は御内■を御下賜され侍従を御差遣更に皇后陛下から衣服料を賜わったことの御禮を言上夫から救護復旧、復興の三段に分って計画を樹て工程を作り着手して居る旨を奏上退出しようとしたら『医療の方はドウしたか』との御下問があり恐縮した。委細申上げ夫から閑院宮殿下には御救■金を頂戴したお禮を申上げた所此間は誠にお気の毒だった。在郷軍人会中野副会長の報告を聴いたが救護などは大変よく届いて居る相だネ。
との有難い御言葉を戴いた宮内大臣は陛下大御心のあるところ国民として必ず知って置かねばならぬ事を謹話されたが之等は近く会議の内容を伝達するため開く町村長会に詳しく伝えるつもりである。