内務省は決して 冷淡ではないよ 災害地の視察を終えて来盛 齋藤内務次官語る
齋藤内務政務次官は十日午後二時五十一分盛岡駅着で来盛県庁を訪問石黒知事と会談の上六時二十五分発で帰京した次官は語る。
内務大臣も一度は視察されたいとの意向であったが国務多端の折柄実現せずに居ったので私がやって参りました。罹災者に厚く同情の意を表します主務省が本県から要求の予算全部をいれないからといって決してこの度の災害に冷淡だったという訳ではない必要欠くべからざる急施の要求は大抵認めた筈だ内務省は震嘯地復興に関しては内閣の異動如何に拘らず誠意を以てその■に当ることを言明する恒久施設を講ずるためには調査■■を設置し復興計画の実施と共に■■の対策を練るつもりだ要するに震嘯地の復興は一気■成の実施は財政的見地からも至難であり県と協力逐次その歩を進める方針だ。(写真は齋藤次官)
合同葬儀 久慈小本で
過般沿岸大災にて久慈町二子港築工小本村茂師港築工に従事中であった鉄道工業株式会社にては二子にて八名小本にて二十名の(内行方不明十六名)計二十八名の殉難者を出したが七日久慈町長福寺及び八日小本宗徳寺にて夫々合同葬儀を行い殉職者の冥福を祈ったが鉄道工業より旅費を支給し遺族全部を招致関係町村長署長等来賓として■儀を行った。尚行方不明十六名に対しては所管署長の死亡認知を受け災害扶助金の交付を受けしむる筈である。
三陸海嘯(四月十日迄本社扱) 義捐金
金四円十銭岩手県滝沢村鵜飼青年団及青年訓練所一同 小計金四円十銭 累計金三千三百四十四円三十一銭也
県扱い(四月十日)
五円無名氏 三十七円函館市天主公教会 三十七円三十銭岩手県警察部警務課 二十三円二一銭岩手県■業取締所 二十五円静岡県上狩野村長取扱 十円雫石小学校 一千円東京市曹洞宗代表管長きたの元峯 五十六円四七銭静岡県三島町長取扱 三百七十円愛媛県知事 二十三円■函館市岩手県人会 十三円五七銭野田町役場 三十円広島県島与部連合会代表白須亀治郎 五円福岡県若松市北村鈴応 五円長野県川田少年会長北村祥吾 五円稗貫郡亀ヶ森村青年団 四円五十銭江刺家村消防組員 五円神奈川県小淵小学校職員児童 十一円四十銭大川村消防組員 二百四十九円五十一銭神奈川県中郡教育会長取扱 四円七十五銭熊本県都呂々小学校児童職員 百三十五円五十銭神戸市岩手県人会一同 一萬四千四百円満州国より
日計一萬六千六百六十五円十五銭
累計三十五萬八百九十八円四十二銭