二年分の地震が 三月中に揺れた その余震回数実に一千五回 盛岡測候所発表
三月三日の海嘯後の余震回数は盛岡測候所で調査中の所八日左の如く発表した。
◇三月中の余震一千五回(平年三月の地震回数は四十回実に二十五倍)盛岡地方回数四百四十回とすたれば略二年分の地震が只三月中に揺れたわけである。
◇尚この余震中人体に感じたもの二十八回、無感覚のもの九百七十七回で最も多かったのは矢張り三月、有感覚十五回、無感覚三百四十八回、殆と一時かん置きに余震を見た。
◇余震と央は略本震同様釜石東方遙か沖を中心として附近洋底に散在し居るものの如く勢力も極めて弱少であった。
健康保険金 罹災工場に免除
県健康保険課では過般の津浪災害調査の結果被害を蒙った工場は製材を主とし■詰製氷捕鯨工場四十二に達しその損害二十三萬円を越えていた依って罹災前月の二月分約三百円の保険金は免除することに八日決定通牒を出した。尚保険加入者の死者は一名、負傷者は六名だった。
木材同業組合 千七百円慰問 罹災組合員に
本県移出木炭同業組合では七日午前十時から評議員会を開き罹災組合員に慰問金千七百円贈呈の件。震害地に於ける組合関係の災害善後処置と罹災組合の復興対策と商業組合設立に関し協議をなし午後四時散会した。
三陸海嘯(四月八日県扱い) 義捐金
五円満州陣中にて一兵士 五十円前橋商工会議所議員 三十四円九二銭岩手郡簗川村役場取扱 五円同梁川村役場員一同 五十三円九三銭北米加州門協武雄 四十四円六二銭新潟県大■村有志 三十九円一一千東京市国民新聞社取扱の分 二十三円上海海軍特別陸戦隊岩手県出県者一同 百十円九銭横浜市保土ヶ谷区連合青年団 三百一円五二銭熊本通信局管内有志 十九円五十銭栃木警察署長取扱 四円秋田県内小友村安井青年会 五円三四銭新潟県木崎村青年団下早通支部 十四円二十銭東京市智山専門学校教職員一同 十円郷軍薄衣分会 三円愛知県常湯小学校鯉江ときえ 十円静岡県清水港金剛会一萬五千六十四円千葉県知事
日計一萬五千七百九十七円二三円
累計三十三萬四千二百三十三円二十七銭
通遼守備隊有志 罹災地へ金十五円
通遼守備隊有志一同は金十五円を本県沿岸罹災者義捐金として五日盛岡連隊区に送付した。