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臨時県会開会  きょう午後一時より   震災地復旧予算審議

八日午後一時から開会される臨時県会に提出される議案は左の如くであるが過般の県参事会に提案を見合せた繭検査所敷地の寄附採納案は県会の形勢を見て提出し六原道場経営に関する予算は目下審査中で間に合えば提案する模様。
一、昭和八年度震災地復旧予算
一、八年度時局匡救費追加予算
一、起債及償還方法に関する件
一、時局匡救勧業費■続費の変更に関する件
一、震災被害者に対する県税の免除に関する条例

県税免除条例

県では八日開会の臨時県会に左の震災被害に対する県税の免除に関する条例を提出する筈
一、震災に因り著しく利用を妨げられたる家屋及滅失、倒壊したる家屋にして左の各■の一に該当するに至りたるものについては被害の状況に応じ八年度より二ヵ年以内その家屋税を免除す
(一)滅失、倒壊したる家屋■有者にして再建築をなし又は家屋を購入したる時は九年度まで
(二)前■以外の損害を受けたる家屋に付ては八年度分
一、震災に因り営業の売上金額、収入金額、請負金額、報償金額著しく減損すべしと認めらるる者の営業税の課税標準は予算を以て之を算定す
一、■種税に付ては左の区分に依り之を免除す
(一)滅失又は流失したる船の所有者にして再建造を為し又は購入したる時は九年度まで
(二)前■以外の損害を受けたる船に付ては八年度分
(三)滅失又は破損したる車、水車電柱、金庫の所有者にして新に物件を取得したる者に付ては八年分
(四)斃死又は行方不明の牛馬所有者にして新に之を所得したる者については八年度分
(五)滅失、倒壊したる家屋所有者にして家屋復旧のため十年度までに新に住宅地及家屋を購入したる中の不動産取得
(六)漁業税に付てに漁船漁具の流失、損壊し又は漁場を破壊せられた者にして引続き同一漁業を為す時は八年度分
附則、本条例は八年度より施行す

宮古復興対策 協議会

宮古町災害復興対策協議会は七日午後一時から協議会を開会全町議出席し協議の結果熊谷平助、篠田米吉、小笠原幸三、早野民之助、伊藤務の五氏を実行委員に挙げた。尚一行は八日午前九時発で臨時県会に陳情の為め出県する筈である。

災地産組復興 対策委員会

三陸罹災地産業組合復興対策実行委員会は七日午後二時より産組連合会事務所に於て開催出席者は
▲県庁 原田再生課主事、佐藤主事、連合会大澤主事
▲下閉伊郡 宮古信用箱石米定、崎山組合千崎熊太郎、船越組合鈴木吉平、宮古物産早川賢哉
▲上閉伊郡 釜石信用橋本恒太郎 赤浜組合岡本勘平、米崎組合山崎義高、米里組合小林仙三、鵜住居組合小笠原巳久八
▲気仙郡 米崎組合菅原斎三郎の諸氏で菅原米崎組合長議長席につき協議結果
 ▲産組復興低利資金長期借入県保証▲水産物保管倉庫奨励助成金交付その他
の決議を挙げ知事陳情委員に菅原岡本、千崎、鈴木、橋本の五氏を決定し委員は八日石黒知事に陳情し更に臨時県会に猛運動を試みる事になり県保証を得たる場合は直ちに上京して関係主務省の陳情委員として左の三氏を決定同五時散会した上京委員
 菅原米崎組合長、岡本赤浜組合長、早川宮古物産理事

今村博士宮古へ

地震学者今村博士は六日釜石町鈴子旅館に一泊七日早朝宮古方面に向った。

釜石人口動態調査

内閣統計局上條統計官岩崎県属は七日来釜町役場を訪問釜石町震災後の人口動態を調査した。

黒澤氏等中金 に援助方懇請

(東京発)産業組合連合会の黒澤喜一郎氏は小原書記と共に六日朝着京同日午前産業組合中央金庫を訪問し三陸災害復旧の援助方について懇談をとぐるところあった、尚黒澤氏は十一日頃まで滞京の由でこの間岩手支会長にして三月末欧米視察から帰った新渡戸稲造博士を訪問し無事帰朝の祝辞を述べることになった

学齢児童中の 要救護配当額

(東電)文部省では今回の三陸沿岸地方地震並に津波罹災学齢児童中要救護者に対する学用品支給学校給食被服給与費として七日左の通り交付した
岩手県 三六、九五一円