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自衛隊が大船渡で音楽の慰問

陸上自衛隊第九混成
団の音楽隊が十九、二十日の両日
陸前高田、大船渡市で被災者を音
楽で慰問する。十九日午後四時す
ぎ陸前高田市に到着する音楽隊は
気仙町公会堂から県立高田高校ま
で市内行進、午後七時から同高校
講堂で被災者や市民の慰安演奏会
が開かれる。二十日は大船渡市大
船渡町を中心にパレードしたあと
柱帆船、岸壁前広場で野外演奏会
が開かれる。

進む大船渡の復旧住宅

チリ地震津波により家を失った大
船渡市内の被災者を収容する災害
応急住宅の建設は急ピッチで進み
二十五日ごろ入居できる見通しと
なった。同市の全壊、流失家屋は
四百四十四戸、親族、知人の家に
寄宿している家族も多いが、行き
場のない百世帯はいまなお小学校
や中学校の講堂で生活している。
割当られた災害応急住宅は、被災
戸数の三分ノ一に当たる百十五戸
で、大船渡町地ノ森に五十戸、同
町上山と赤崎町後ノ入に各三十戸
が建てられる。小路は気仙郡建設
協同組合が請負ったが、現場で働
く大工さんも“被災者に一日も早
く暖かい家”をと一生懸命。「二
十日を目標にがん張ります」と語
っている。
 応急住宅は一戸十六・五平方メートル
 で、六畳一間に炊事場と便所が
 つくだけだが被災者はみんな住
 宅に移れる日を待っている。

手製のフトン70枚 遠野市婦人会 大槌の被災者に贈る

遠野市遠野婦人会(会長鶴田キヨ
さん、会員約二百五十人)は十八
日、チリ沖地震津波の被害を受け
た上閉伊郡大槌町の被災者にフト
ン約七十枚を贈り、暖かい救いの
手をさしのべた。同婦人会は五月
末に役員会を開いて、津波被災地
の救援について会員をはじめ一般
家庭に協力を呼びかけた。町内か
ら暖かい心のこもった救援物資が
続々と集まり、綿だけでも約五百
キロを突破した。
 婦人会はこれらの物資を選別、
 古い綿は打ちかえすなどして遠
 野公民館で会員五十人がフトン
 作りを奉仕、フトン七十枚がで
 きたので十八日遠野市役所から
 借りたトラック一台に満載して
 鶴田会長らが大槌町の被災者た
 ちに「一日も早く再起して下さ
 い」と贈った。