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被災地へ続々と救援の苗

◇遠野=チリ地震津波の被害で苗
不足の農家を救おうと遠野農林事
務所の呼びかけで遠野地方から釜
石方面の被災地に救援苗が続々と
積みたされている。十日までに遠
野町をはじめ松崎、青笹、上郷、
宮守村達■部などから早くも一万
五千束の救援苗が釜石、大槌の
被災農家に送られた。さらに遠野
宮守の関係者は十五日ごろまでに
約三万束を救援しようと地元農家
に協力を呼びかけている。
◇都南=紫波郡都南村はチリ津波
の被災農家に苗を補給するため村
内各農家から三万四千束を集め、
十日夕刻藤沢助役以下職員三人が
トラック三台で出発した。配付先
は山田町二万一千束、宮古市津軽
石一万三千束となっている。
◇前沢=胆沢郡前沢町産業課はチ
リ津波による塩害で苗代が全滅し
た大船渡地方の農家救援のため十
日トラックで三千六百束の苗を現
地に直送した。
〔写真は救援苗を送る農家=遠野〕

復旧住宅の一号完成 大船渡電々局で二むね

大船渡市大船渡町に被災後第一号
の住宅が完成した。大船渡電々局
の職員住宅で、業務課の伊藤政夫
さん(三六)ら被災職員十六世帯四十
余人は、十一日新住宅に移転する
同町地ノ森の高台に建てられた職
員住宅はトタン張り平屋約百三十
平方メートル二むねで、応急住宅とは思
えぬほどの立派なできばえ。一世
帯当たり六畳、三畳の二間がある
ほか便所、炊事場も備えられ、い
まなお学校の講堂でわびしい毎日
を送っている一般被災者をうらや
ましがらせている。