被災者の県税減免 財産の三割以上損害者を対象に 条例化を六月県議会に提出
県はチリ地震津波による被災者に対し、県税の減免措置を検討していたが、県条例の原案がまとまったので二十七日開会予定の六月定
例県議会に提出する。これは被災■■■■者の災害復旧促進をはかろうという趣旨で条例化するもので、減税条例による収入減は七百
三十五万円が見込まれているが、自然■収などを含めると総額三千百万円程度の減収が予想されている。
この条例は家屋、構築■、自動車
船、家財、商品、製品などに相当
の被害を受け■■能力を失った県
税納入義務者に対し三十五年度分
の個人事業税、不動産取得税、自
動車税及び家畜税を減免するもの
で、三十六年三月三十一日までの
効力を有する時限条例である。
減免の割合は、災害によって
生じた損害金額(保険金、そ
の他損害について損傷がある場
合はその補償額を控除したも
の)が、財産の三割異常を占め
る場合に減免するもので、三割
以上七割未満の場合と七割以上
の場合の二つに分けているが、
減免率は別表のとおりである。
この条例に基づく減免見込み額
は基礎調査の結果、個人事業税
三百六十六万八千円、自動車税
二百五十四万七千円、不動産取
得税百十三万九千円、計七百三
十五万四千円となっている。
この条例によるほか被災によって
所得が減少し、あるいは事業休止
によって自然減収すると見られる
額は法人県民税百八十二万一千円
法人事業税九百三十八万九千円、
遊興飲食税百五十五万円、娯楽施
設利用税十八万六千円、計千二百
九十四万六千円。その他市町村民
税の減免に伴う県民税の自然減免
見込額百四十八万円、三十五年度
分で徴収猶予等による減額見込み
額一千万円など合計三千百七十八
万円が県税減収額として見込まれ
ている。なお被災者の減免申請の
手続きは八月十五日までに県税事
務所長に提出する。
大船渡災害復興対策委初会合
大船渡
市に結
成され
たチリ地震津波災害復興対策委員
会の初会合は、十一日午後一時か
ら市役所会議室で委員七十四人が
出席して開かれた。同委員会は復
興事業を進めるに当たって広く市
民の意健也希望を反映させるため
市長の諮問機関として結成された
もので、委員長に大船渡漁協組合
長佐藤平之進氏、副委員長に赤崎
農協組合長三浦市三郎氏をそれぞ
れ選出、さきに市役所に設置され
た復興事務局から災害状況と応急
対策について説明を聞いた。
このあと災禍防止の恒久対策に
ついて各委員から意見が述べら
れ、都市対画、漁業、商業、教
育民生の四分科会を設けて同四
時すぎ散会した。
特別立法は望めず 石田農林部長語る 農地被害の復旧策
【東京支社発】石田県農林部長は
チリ地震津波による農業災害の復
旧対策につき、十一日農林省に陳
情したが「農地施設被害に対する
特別立法措置は望めない見通し
だ」と次のように語った。
こんどの津波被害のうち農地関
係の被害は、本県で約四億円だ
が、農林省としてはこの程度の
被害は、特別立法化の必要がな
いという意向のようだ。従って
農業災害に対しては、通常の助
成措置が講じられる見通しであ
る。その場合の補助率は施設災
害が六五%、農地は五〇%とな
る。このほか除塩のための石灰
の投入、客土などの事業を補助
対象の復旧事業に加えるかどう
かについてはまだ結論が出てい
ないが、大体対象となる見通し
だ。また建物災害については共
済団体が見舞い金という形で保
険金の半額程度を支出するよう
だ。いずれにしてもこれらの対
策のためには、現地査定を急ぐ
必要があり、農林省と折衝の結
果十四、五日ごろから査定には
いる見通しがついた。
チリ津波義援金品 11日
▽千五百円盛岡市国立盛岡療養所
患者自治会▽六万円同市岩手医科
大学職員一同▽五万円岩手郡小岩
井農場▽三千円盛岡市佐々兼商店
従業員一同▽二百円同市印部クリ
ーニング店内長沢、藤原▽千円同
市新庄大神町渋谷直吉▽二千八百
七十六円岩手郡御明神中学校生徒
会▽二千円盛岡市岩館電気KK▽千
九百十五円和賀郡和賀町役場職員
一同▽四百円盛岡市杜陵小学校井
上学級藤田陸男、藤原繁雄、富山
貢、桑村進、藤田敦道、高田誠悦
藤原俊男、大沢茂男、工藤利成、
佐藤泰久、沢野義行
▽一万六百八十二円上閉伊郡西部
仏教会▽五千円岩手日報会▽八百
六十円宮古市岩手日報宮古専売所
一同▽五百円盛岡市新■町佐々木
つた▽千三百八十円同市北厨川町
自治会▽一万七千六百九十円同市
東北毛■盛岡工場従業員一同▽二
千百円同市新築地町会▽二百円北
上市木村栄子▽七百円盛岡市東北
銀行総合部一同▽五百円宮古市向
町高田美津子▽百円同市向町石川
■美子▽二千百四十六円同市八幡
沖蛇ノ目ミシン支店▽千円花巻市
鍛冶町山形誠一▽千円岩手町沼内
内ノミノ会▽百円同郡西根村立花
睦子▽五十六円盛岡市盛岡工業高
校TRC▽二千三百六十円同市厨
川町商店組合。
▽七万二千七百十五円、日赤千厩
町分区長▽三万二千九百四十円、
日赤福岡町分区長▽一万八千四百
二十円、日赤胆沢村分区長▽二千
九百五十円、日赤北上市分区長▽
七千六百七十円、日赤江刺市地区
長▽七千八百円、日赤半上市地区
長▽七千四百円、日赤東和町分区
長▽七千六百八十円、日赤千厩町
分区長▽七万五千百五円、宮守村
長▽八千七百八十五円、日赤千鹿
長分区長▽二万三千四百四十六円
日赤江刺市地区長。
▽千六百三十五円日赤■市町分区
長▽三万九千二百七十九円日赤岩
手町分区長▽二万二千五百五円日
赤金田一村分区長▽五千二円下閉
伊郡岩泉高校JRC▽二千円日赤
新里村分区長。
▽六月十一日現在総計 千百二万
二千七百四十五円。
▽衣類
盛岡市北厨川町自治会、同市新■
町佐々木つた、同市神子田佐々木
同市全遁信労働組合盛岡郵便局分
会。同市仁王工事印部クリーニン
グ店内長沢、藤原、同市肴町内山
マル、同市上衆小路高橋典子、同
市紺屋町吉田キヨ子、同市神子田
松本トミ子、同市盛岡貯金局夫人
部、同市南新築地町会、同市三ツ
割久保屋敷高野松乃、二戸郡金田
一村日赤分区長、東磐井郡藤沢町
熊谷定子、九戸郡野田村夫人有志
二戸郡安代町日赤安代町分区、
九戸郡軽米婦人会、岩手郡岩手町
■田リツ、北上市日赤和賀地区長
二戸郡一戸町一戸婦人会、一関
市日赤西磐井地区長、東磐井郡藤
沢町千葉栄一、岩手郡岩手町松本
アイ、盛岡市盛岡工業高校JRC
同市内加賀野■山美智子、同市杜
陵厚生婦人会、同市厨川町商店組
合、岩手郡渋民小学校JRC、同
市■川育園母の会。