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「激じん地」に11市町村 建設省 国会へ特別法提出

建設省は三十一日の省議で、同日
朝被害地視察から帰京した村上建
設相を中心にチリ地震津波災害対
策を検討した結果、公共土木施設
災害の復旧、災害公営住宅建設、
津波対策としての防潮堤建設など
についてそれぞれ特別措置法案を
今国会に提出、全体として伊勢湾
台風災害にとったと同様の措置を
とる方針を決めた。一日の災害対
策本部会議に報告、各省庁と意見
調整のうえ、党側と折衝にはいる
建設省のチリ津波対策次のとおり
一、公共土木施設災害復旧特別措
 置法を国会に提出、伊勢湾台風
 災害の際と同様の方法で「被害
 激じん(甚)地」を決定し、国
 庫負担率を段階的に引き上げる
 現在までにわかっている被害額
 で「激じん地」に指定されるの
 は、岩手県で陸前高田市など四
 宮城県で志津川町など六、北海
 道の浜中村など計十一市町村で
 ある。

最大級の対策たてる 椎名長官 本県陳情団に答える

【東京支社発】津波災害対策促進
のため、山崎県議会議長、伊藤県
漁連会長、吉岡県総務部長、鈴木
大船渡市長、菅野陸前高田市議長
ら県会議員十五人、県、被災市町
村関係者など総勢役五十人は三十
一日朝大挙上京、四班に分かれて
それぞれ関係と局に災害状況を訴
えるとともに、復旧体制の早期確
立を要望した。この日午前九時か
ら千代田区三年町県東京事務所で
陳情の担当を四班で組織した(別
項)のに続き、同十時から同所で
県選出国会議員団と陳情に対する
意見の交換を行なった。この席上
には小沢、野原、鈴木、志賀、北
山の五代議士が出席、地元側は、
この際超党派的に問題解決に当た
ることを要望、各代議士がそれぞ
れ関係各省で陳所運団を誘導する
ことに決め、具体的陳情方法など
を協議した。
 終わって同十一時から衆院第二
 議員会館で開かれた東北開発特
 別委員会を全員が傍聴、地元の
 惨状を訴えた。またこれと平行
 して山崎県会議長、吉岡県総務
 部長ら約十五人は官房長官公邸
 で椎名内閣津波災害対策本部長
 にあい「個人災害が多い今度の
 災害の特殊性などを考慮して、
 早く特別立法などの対策をたて
 てもらいたい」と要望した。
これに対して椎名本部長は「内閣
災害対策本部では、もっか具体的
問題について検討しているが、三
日までには結論が出る見通しで同
日の閣議で最終決定する予定であ
る。特別立法についてもその際は
っきちするが、おそらく立法化す
ることになろう。いずれにしろ今
度の災害には最大級の対策をたて
る方針だ」と答えた。このあと陳
情団は四班に分かれて建設、農林
運輸、厚生、文部など各関係当局
に陳情を行なった。一日は中小企
業、住宅金融、国民金融など公庫
公社などに陳情。

謹んでつなみ災害地の
皆様に
お見舞を申し上げます
谷村株式会社 新興製作所
社長 参院議員 谷村貞治