完全な”防災地帯”に 道、霧多布の復旧で計画
道土木部は浜中村の災害復旧のた
め浜中湾から湯沸岬、琵琶瀬湾の
海岸を防潮堤で固め霧多布部落を
完全な”防災地帯”化する工事計
画を検討している。
同村は過去二回の津波の経験か
ら普通の高潮対策では意味がな
いとし、本道ではじめての高さ
七ー八メートル、厚さ二ー三メートルの防潮
堤を築くことになったもの。海
岸線沿いに霧多布部落を包めば
総延長十三・二キロで二十億円か
かるが、こんどの津波の程度な
ら完全に防げるとしている。
建設省で堤防構築
柴田建設次官語る
政府は二十六日午後チリ地震災害
復旧本部の第一回会合をひらいた
が、その席上で柴田建設次官は二
十六日現在の公共土木施設損害額
十二億六千八百万円(うち北海道
七億二千六百万円)と報告したが
散会後”北海道の海岸復旧は建設
省が行なう予定である”とつぎの
ように語った。
二十六日までの被害報告では北
海道が最も多いが、これは浜中
村霧多布の海岸が十キロにわたり
決壊したためである。霧多布は
天然海岸なので建設省が海岸堤
防構築の災害復旧工事に当たる
ことになる。
災害地に亜鉛鉄板
富士製鉄では二十六日、チリ地震
津波による道内災害地への救援物
資として亜鉛鉄板約三千五百枚
(百万円相当)を道に寄託したい
と申し入れた。道は二十七日、こ
の配分を決める。
自民道連に対策本部
自民党道連はチリ地震津波対策
のため二十六日、対策本部を設け
ただちに釧路地区へ松実菱三(道
連政調会調査役)日高、十勝地域
に大内三治(同調査役)の二氏を
派遣した。また地元進出の千葉軍
治(釧路)杉本栄一(日高)堀田
毅(十勝)の三道議にも連絡、現
地調査を行なうよう指令した。
道議会社党で
あす緊急総会
道議会社
会党は二
十八日正午から控え室で緊急議員
総会を開き、津波災害対策と新安
保阻止、国会解散要求行動の進め
方を協議する。