関東大震災

関東大震災 津波溯上シミュレーション(静岡県熱海市)

(製作:ユニック・富士通,監修:首藤伸夫)
現在の静岡県熱海市を関東大震災津波が来襲した場合 (防災構造物は皆無と想定)




 1924年関東大震災の時、津波も発生しています。その津波が、 現在の熱海市にやって来たらどうなるかのシミュレーションです。 しかし防波堤などは無い、無防備状態を仮定して居ます。 このシミュレーションで注意して頂きたいのは、早い流速を持っ ている津波が障害物に出会ったらどんな具合に動くかと云う点です。 津波は、海水を激しく送り込んできます。水が大流速で走り込んで 来ます。その結果水位が上がるのが津波なのです。 津波が陸上に上がり、建物に衝突するところを注意して見て下さい。 地震発生後4分35秒辺りです。建物の脇の通路を通り過ぎる海水は、 高さを殆んど変えません。ところが、建物に行く手をさえぎられた 部分では、跳ね返されて水面が上がります。こうして障害物と同程度 の長さを持った波がここで発生したのです。 続く画面、地震発生後4分54秒付近ですが、これを見れば、こうして 発生した波が、次の街路を、左側の方へと、建物伝いに走って行く事 が分るでしょう。この波が来た左側と、来なかった右側とでは、 すぐに2,3mの津波高の差が出来ます。 このように、陸上での障害物の存在などで、津波の高さは容易に 変わります。 ですから、100mも離れると高さが2,3mも違うことは、どの津波でも 起っています。 気象庁の出す津波予報は、平均値を伝えてくれます。しかし、 このシミュレーションで見て頂いた様な現象で、場所的な差が生ずる ことは珍しくありません。僅か3mの差と云っても人間の生死を分ける 大きさです。津波を見くびってはなりません。