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明治二十九年六月十八日 雜報 ◎東北の大海嘯

宮城岩手兩縣下に於ける大海嘯に就ては前号の欄外に電報を掲出せしが尚東北各縣知事より其筋へ達したる電報左の如し

明治二十九/六/十八 ◎北海道の海嘯

北海道廰より其筋への電報左の如し
昨十五日午後日高國幌泉村沿海に海嘯起り被害あり又同日午後十一時十勝國茂寄村にも海嘯ありとの報あり(十六日午前十一時二十五分發電)

明治二十九年六月十八日 ●北海道海嘯後報去十五日北海道日高國幌泉

村沿海並に仝日午後十一時十勝國茂寄村にも海嘯ありとの旨北海道廰より昨日拓殖務大臣へ宛て報告ありしが尚其後の報告に依れは北海道は總て餘波なれば格別のことなく人畜等には被害あらざりしと云ふ

明治二十九年六月十八日 ●大海嘯の原因

海嘯を起す原因は地震より起るものと海上風波激浪より來るものとの二種あり又地震に因るものに海底の地震と陸上の地震とある由にて今回の大海嘯は即ち海嘯地震に起因し海水@く氾濫したるものなるが其震因と距離とは未だ正確なる調査を得ざるも大略金華山沖東北約七八十里斗りの海底に於て一の地スベリにてもありし爲め茲に忽ち海水の激怒を來せるものならんと

明治二十九年六月十八日 ●大海嘯の歴史

Array今回の海嘯は實に希有の大なるものにて近く明治十七年頃廣島地方海上風波激浪の爲め海嘯を蒙り又明治十九年頃名古屋近海海嘯の害を受けし事あるも今回の如き地震に依て海
嘯を蒙れるは最も稀なり今或る記録に依て之を適*すれば即ち左の如し(但し享保以前は畧す)

明治二十九年六月十八日
▲享保十一年二月二十九日
越前勝山大津浪あり人家陥落泥水湧出す

明治二十九年六月十八日
▲安政元年十一月四、五日
駿州、遠江、三河、伊賀、伊勢、摂津、播磨、及四國大地震あり土佐最も甚しく、又大津浪起る、〇此時伊豆國下田港も悉く破壊し當時露國の軍艦ヂアナ號碇港にあり退潮の爲め四十三度漂ひ後遂に破砕せりと云ふ

明治二十九年六月十八日
▲天保六年六月二十五日仙臺大地震居城大破大
津浪起りて民家數百軒流失死人數知れず

明治二十九年六月十八日 ◎各地の地震

昨日各地より中央氣象臺に達したる其後の地震は左の如し
青森十六日午後零時廿五分三十六微○午後一時十七分七微○午後一時廿七分卅七微○午後二時三十四分四十微○午後三時九分五十一微○午後四時五十四分三十三微○午後五時四十三分十七微○午後五時五十八分二十三微○午後六時三十三分二十四微○午後九時二十三分三十微○午後九時二十九分微○午後九時五十八分微○午後九時五十八分微○午後十時三十二分廿六微○十七日前零時八分微○午前零時五十六分四十九微○午前四時廿二分十九微○前六時五十分三十微○前六時五十八分廿三微○前七時四十五分三十五微○前八時四十分三十七微合計十九回
福島十六日午後三時十分三十一微○後四時二十一分三十六微○午後四時四十五分十微○十時三十五分一微○十七日前六時五十九分三十六
微合計五回
山形十六日午前九時五十二分微○午後十時三十分微
秋田十六日午後五時四十五分十六秒微
宇都宮十六日午後四時三十三分微
石巻十七日午前八時四十一分弱(地鳴)
甲府十六日午後一時十七分十七微○午後十時三十五分二十二秒微
東京十六日午後四時廿三分廿七微感覺なし○同四時四十四分十八微同上○同五時四十四分十八微同上○同六時卅一分十八微同上○同九時五十八分三微同上○同十時三十三分廿九弱振動弱き方○十七日午前七時四十七分廿七微感覺なし
○同八時四十一分一九同上

明治二十九年六月十八日 欄外 ●岩手縣の@@@

なし

明治二十九年六月十八日 ●三戸郡の海嘯

なし