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救濟工事に地元住民を   使役してゐない   八戸の賃銀不拂ひ問題   益 々 注 目 さ る

既報八戸市南濱海岸道開鑿工事の
賃銀不拂問題に就ては市當局で重
大視して嚴重に内容を調査する事
になつた。同工事は失業救濟事業
として縣から低利資金を借り入れ
て南濱沿岸民匡救の爲め施行され
たもので市では二千五百六圓五十
六錢で地元白濱、種差部落の上子
澤惣太郎外三名に請負はせたが既
に工事は終了したので過日工事檢
査を行つた處一部工事不充分なの
で手直しを命じた。請負ひした上
子澤惣太郎外三名は失業救濟事業
の目的に反し地元民を使用せず同
市徒士町請負業大久保萬次郎に渡

 更 に  三戸郡館村上村千太
郎が大久保から下請負したもので
工事終了後の現在上村には二千圓
の契約を無視して千二百六十一圓
六十五錢の現金を手渡したに過ぎ
ず結局人夫一人當一日平均五十六
錢給與する事になつてゐる救濟事
業が僅に一日十九錢支給したのみ
で何等救濟の實が擧がつてゐない
此の間市當局の監督不行届きに對
して非難が生じるに至つた。更に
奇怪な事は下請負者が七十六名の
人夫を使役したが地元民はホンの
數名で他は市の隣接村館、是川、
中澤、下長苗代、大館等の村民が
多く何の爲めの失業救濟事業が解
らず市の態度を注目してゐる。