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一部の工事に手抜き 津波にもろかった八戸第二魚市場 ”東洋一”は名前だけ   皮肉にも鮫市場は無キズ

チリ地震津波で、八戸市営第二魚市場は水揚げ場の一部が陥没し、使用不可能になった。昨年八月完成、東洋一とまでその偉容をほこ
る同市自慢の建物だけに、関係者に与えたショックは大きい。とくに”東洋一”をそのまま信じてきた市民の間には、余りのもろさに
『工事に不正があったのではないか』とか『もともと建設地としては不適当だったのではないか』という疑惑まで広まっている有様。
津波災害対策のため開かれた臨時市議会でも、この問題が大きく取り上げられた。完成一年足らずの間にあえなく事故を起こした原因
はどこにあったのか、これを打診してみよう。

同魚市場は市議会をはじめ、同港
の水産、港湾関係のトップレベル
で構成する魚市場建設促進協議会
が母体となって計画を進め、日建
設計の設計、監督で戸田組が請け
負い一億六千万円の巨費をかけて
完成した。また川口港の上に太平
洋の荒波がまともにぶつかるとこ
ろでも大丈夫かという疑問につい
ては、日本開発会社が”最適”の
太鼓判を押した。地質は砂地だが
建設地としては泥地帯にまさるこ
と数倍ということだった。
 二十四日朝の津波の際も関係者
 は鮫の第一魚市場があぶない、
 長されそうだと心配はしたが、
 第二魚市場には一片の不安も持
 たなかった。ところが津波が去
 ったあとの第二魚市場は、第一
 魚市場がほとんど無傷だったの
 に比べ、まさにさんたんたる有
 様。幅七メートル、長さ二百メートルのエプ
 ロン岸壁(漁港岸壁として県が
 市場とは別個に施工)はめちゃ
 めちゃになり、市場水揚げ場は
 約十五メートルを四十三メートルにわたって
 ぽっかり穴があいた。岸壁だけ
 でその損害は約九千万円(八戸
 港務所調べ)だという。
水揚げ場の陥没は直接には一たん
押し寄せた波が海に逆流する際附
近を流れる下水道を通って水揚げ
場下に設けた幅四メートル、深さ二メートルの
排水こうに一時に集まり、土台の
土を掘ったのが原因で第一の問題
はここにある。この排水側こうは
市場の側線にもあるが、鉄道側は
この口を厳重にコンクリートで固
めているのに対し、市場は側こう
下わずか五十センチ(この部分は土)
のところから常に水が流されてい
た。『一番悪いところをやられて
しまった』と工事関係者はいって
いるが”一番悪いところ”と知っ
ていたなら、なぜその部分だけで
も床工事を鉄筋にしなかったか。
また『側線は貨車の重みがかかる
から鉄道側は厳重に工事した』と
もいうが、もっと深く強く固めれ
なかったか、と関係者はこの点を
強く指摘している。
 第二の問題は漁港岸壁がくずれ
 たことだが『魚市場を建てる前
 にできていた岸壁がまさかこん
 なことになるとは…』と関係者
 が語るように、確かに岸壁あっ
 ての魚市場だった。
ところが当初四メートルの水深で計画施
工した岸壁は、その後六ないし五
㍍の水深に変更、しゅんせつされ
ていた。一部だが、設計書通りで
ない手抜かりがあったし、大きな
不正はないにしても岸壁工事にも
市場の排泄こうの設計工事にも落
ち度があったことは関係者が認め
ている。津波の予想はしなかった
という。地震国日本、それも三陸
津波の被害経験を持つ三陸海岸の
八戸だけに、もっともっと慎重な
計画がほしかったし、恒久的施設
である同市場ならば、なおさらだ
との声が高い。岸壁は今後運輸省
の災害査定によって予算を獲得、
早急に復旧に努めるが、くずれた
岸壁を引き上げ旧に復すには長い
期間が必要なことから、この岸壁
はつぶして、さらに前方に岸壁を
作る計画ともいわれるが、この場
合そうでなくても狭いといわれる
川幅が約十メートルせばめられる結果に
なる。
また現在が限度といわれる水揚げ
場の幅も広がり、それだけ機能が
失われることにもなりかねない。
この辺のかね合いも関係者にとっ
ては悩みの種となっている。早急
な復旧とともに今後に”こっとう
品”(旧鮫魚市場)が”新品”よ
り強かったなどと、ふたたび悪口
をいわれないよう慎重万全な策で
施工してもらいたいものだ。

チリ地震津波災害救援金 29日

◇本社扱い 百円 青森市浪打 匿
名氏
◇八戸支社扱い 八千円八戸市六
日村ジュネーブ八戸ゲームセンタ
ー高橋泰光
◇三沢支局扱い 五千円三沢市A
地区居住者一同
◇小計 一万三千百円
◇累計 二十二万一千四百三十円
◇日赤扱い 四百円青森県青年赤
十字奉仕団研修会参加者一同
◇小計 四百円
◇累計 二万六千六百円
◇総計 二十四万八千三十円
◇日赤扱い見舞い品 △衣類十点
青森市沖館字●田奈良キヨノ△子
供グツ
四十二足青森市匿名氏
◇小計 一包十点
◇累計十四包百五十七点

津波被害品の   修理について

この度の津波により被害を受けられた皆
様方に心からお見舞申し上げます。弊社
では左記の通り被災日立製品修理承り所
を設けまして、災害を受けた日立モート
ル、日立家庭電気品等の修理補繕に当っ
ております。
修理承り所
八戸日立商品サービス●
八戸市小中野栄町跡地 工藤克商店八戸出張所内電話●●
八戸市二十三日町三四 日青家庭電器(株)八戸出張所内
箇所には専門技術員を配置し、準備万端整えて皆様のご利用を
お待ち致しております。どうぞお気軽にご利用下さい。
昭和三十五年五月三十日
株式会社日立製作所仙台営業所
日立家庭電器販売株式会社仙台営業所
日立家庭電器販売月●●●株式会社仙台営業所