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三陸震災復旧予算  委員長報告通り可決

四條隆英男(公正) 左案には種々不満の点はあるが製鉄事業は経済上、国防上極めて重要なる問題であるから敢てこれに賛成する、製鉄事業は必ずしも官営でなければならぬことはない
とて上山君の所説を■し、賛成論を述べるこの時再び発言を求めて
上山君 先刻の中島商相の答弁が委員会の答弁と異る
と速記録を読上げ商相と押問答を重ね代って
青木君 本案の内容については世人に幾多の不審を抱かせるたとえば本案は、はじめから五社を目標として立案されたもので、そこに何等かの無理が想像される、また政府の出資額が明記していない会社経営者の選任方法が法律に明記していないことと従って二分の一以上の株式を有する政府の意見が会社経営に反影せず民間選出の重役により墾断される恐れがあること等の理由を挙げて賛成出来ない
とて次の議会まで審議延期論を唱え討論を打切り採決の結果結局大多数を以て可決確定次いで日程を変更して三陸地方震災復旧に関する
    ◎
 一、昭和八年度歳入歳出総予算追加案(第二号)
    ◎
 一、昭和八年度各特別会計歳入歳出予算追加案(特第二号)
    ◎
 一、予算外国庫の負担となるべき契約を為すを要する件(追加第二号)
を上程柳沢予算委員長より審議経過の報告あり異議なく可決確定次いで
    ◎
 一、医師法中改正案(両院協議会案)
を議題とし細川護立侯(火曜)の報告あり全会一致これを可決(以下次号)

三陸の津浪  予防的施設   調査に基き計画する    貴族院総予算総会廿五日

貴族院予算総会は二十五日午後十時二十五分開会
    ◎
 昭和八年歳入歳出総予算追加案(第二号)
    ◎
 昭和八年度各特別会計歳入歳出予算案追加(特第二号)
    ◎
 予算外国庫の負担となるべき契約をなすを要する件(追第二号)
を一括上程高橋首相の説明あって後質疑に入り
川村竹治君(交友) 三陸地方の津浪は定期的に繰返される傾向あり今回の予算には調査費は計上されているが恒久的予防施設についての対策ありや、大体方針を承りたい
高橋蔵相 今回の追加予算は大体応急的の復旧費に止まり将来の予防的施設に対しては調査の結果に基き計画を立てるつもりである
川村君 調査に要する期間と実行期日を承りたい
後藤農相 大体半ヶ年の見込みである、成可く調査を早くする考えである、その結果は即時に応用するものもあり又将来に対するものもある
川村君 内務省所管調査費二万円の説明を承りたい
山本内相 この調査費により将来の予防的対策を講ずるものである
川村君 預金部からの低利資金額はどの位であるか
川越預金部長 貸出し得る額一千万円につき攻究中である
加藤政之助君(同成) 内務、農林両省所管の土木費の内容如何
山崎内務省会計課長 道路港湾に要するものである
後藤農相 専ら正業に当らしむるための費用であるが主として漁船漁具に対する復旧費である
斯波忠三郎男(公正) 全国の危険地に観測所を増設する考えはないか
鳩山文相 増設については考えていないが考慮する
次いで討論採決に入り附託三案を全会一致可決して十時五十七分散会。