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地震で米商人に  二十の不安   貸込み回収望み薄に加えて    政府の大量払下げ?

従来三陸方面へ物資の仲介取引を行っていた塩釜石巻方面の各問屋筋では沿岸方面の災厄と聞いた瞬間から青くなっている。三陸地方への物資供給に当っては貸込の慣習が多く宮城県内から配給して来た米、木材、雑貨等の代金回収については全く見込を失い苦境に陥っている、特に三陸沿岸に飯米を供給している県内米商人の打撃は甚大である昨今は商い薄であるがそれでも受払未了の白米(主として仙南米)が一千石(二万円)前後が散在しているので之が回収は絶望的であるに加えて政府は三陸救済を主眼として古来の払下を大量に行う模様があるので当分宮城県米の需要がないと見られ商取引の前途は暗澹たるものであるから米商人に取っては二重の不安が沸いて来た。
 なお宮城県米穀同業組合では目下各支部と協力して三陸罹災民の義捐金を募って居るがこれが纏り次第代表者を現地に出張せしめ商況の快復状況を調査して善後処置を講ずることになった。