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復興資金貸出  現行利子八分を七分くらいに低減か   宮城県農工銀行の意向

三陸方面の罹災地は憂苦を脱して華々しい復興のスタートを起しつつあるが宮城県下銀行一般は早くも復興資金の貸出について考究中である、罹災地方民に貸出す資金については当然低利に運用することになるべく近く県当局が民間銀行業者に対して当然何等かの発動があるものと予期している、右につき宮城農工銀行の意向を聞くに 
 罹災復興資金については先般気仙沼の大火に際し利率を一分引下げて貸付した前例もあるので現行普通資金の利子八分を七分くらいに低減することになるであろうが普通銀行との振り合もあるので県当局の発動を待って重役会に諮ることにしたい、県下被害地方には六百万円前後の貸付金があるのでこれ等の回収策についても債務者の実情を見た上で二、三ヶ年の中間据置といった方法を取ることになろうとあるが農銀が関係地方に貸出中の金額は、
 本吉  二五二件 二五五一、○○○円
 牡鹿 一二七二件 三○一六、○○○円
 桃生 二五○五件 三四三四、○○○円
に達しているがこれら抵当物件の被害は極めて僅少の模様であり目下監定部員が現地に急行して精細調査中である。

問題は抵当  物件の有無   仙台市内銀行方面の意向

市内銀行方面では罹災復興資金の貸出について低資運用の用意あるが問題は抵当物の有無で、沿岸地方被害激甚地帯には建物を失い宅地は洗われ田畑は海水に浸り惨状は目も当てられない模様なので資金貸出に必要な抵当物件皆無であろうと見られて居るので貸出は結局局限されるものと予想されている、ここにおいて民間銀行方面では、関係町村の県債の点貸を受けて生業資金とすることが上策であると見ている。

食糧購買資金  廿万円供給   宮城県信用組合連合会から

宮城県信用組合連合会では県下被害関係地区には十三組合二千五百余名の組合員があるのでこれ等組合員に取って当面の問題である食糧品の購買資金として二十万円前後を供給するの必要を認め中央金庫に対して融資方を懇請した、
 尚組合員の預金払戻についても万全を期する方針で最も組合員の多い気仙沼組合に対しては五日先ずもって一万円を現送したが更に組合員の救済徹底を期するため武者連合会長は県■連の大沼専務と六日早朝被害地踏差に向った。
県信用組合連合会としては関係地区には焼く五十万円の貸付金を持っているがこれ等に対しては低資の運用により借替、中間据置、年賦延長等の処置を講ずる意向である。