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本格的漁船復旧迄には  相当の時日が必要   慰問品配給にも遺憾な点がある

三陸震嘯災によって漁船船舶の流失、沈没破損せるもの無数で本吉郡下の大小船舶一千四百余隻を始め岩手、青森、宮城、福島の四県下小舟を入れて約一万隻に達するだろうとのことであるが
 仙逓局石巻海事部の調査による登簿船だけでも相当莫大な数に達しており、なお未回答の地に達し調査報告方を再三通牒を発している、坂部主任技師は過般岩手県下に出張帰局したが同技師は曰く
「漁船船舶の復旧は容易でなく小舟は相当建造に着手されてる所もあるようだが漁船らしい漁船は災害地では全然手がつけられていない、これは先ず住む家から始まることで仕方がない、震災前の漁船船舶に復旧することは多大の時日を要することであろう、釜石港の付近の小さな漁村は可なり被害が甚だしい所でも、名が知られていないので配給品が適当に配給されない所が多いのを遺憾に思ったが、こうした欠陥から廷いて漁船船舶の復旧に
 影響を来すものでないかと思う、あのような災害の時は国家の供給機関を設けて適切に配給し各方面の復旧を速かならしめる方法を講ずることを痛切に感じた」
云々。