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一歩誤れば重大事  極めて慎重を要する  三陸災害後費の執行   宮城県臨時県会で希望出でん

三陸災害善後費はその費用が非常に多額なものであるだけに、これが事業割当、転貸低利配当等は極めて慎重を要するものとして、これが遺憾なき執行を期待されているが中にも最も懸念されている点は
 一、事業割当、転貸低資配当にあたって政党関係暗躍の恐れがあり、かくて折角政府の好意と全国民の同情とが醜き闘争を平和なりし漁村に誘導することとなっては申請ないことである。
 二、転貸には相当確実な回収計画を必要とし、徒らに将来の財政難をまねくことは避けねばならない
 三、といって徒らに調査に時日を要し、罹災地救助か金融機関救助かわからないといったような非難をまねくことは避くべきである
等の点である。政府の予算に基く県の予算は各県とも勿論異議なく成立するであろうが、これが執行は前記の諸点に鑑みるも極めて慎重を要することで、五日から開かれる宮城県臨時県会においてもこの点に関し相当希望の出されることと見られている。

震嘯災史  各面方の知識を  嘱託編纂

宮城県では今度の災害に関し、相当詳細な震嘯災史を編纂して後世に残すことに決定、これに要する費用を臨時県会に提出することとなった。編纂係の規模、陣容等は未定だが、多分県庁員のみならず各関係方面の知識を集めるため、専門家経験家等を嘱託してこれにあたらしめることとなるべく出版は数年後となるものと予想される

三陸地震と  海嘯の座談会   きょう引続き開かれる    日本数物学界(第二日)

日本数物学界年会第二日は前日に引続ききょう午前九時より開催される。東大中村清二、金沢寿吉両氏の「色の測定法並に変化の数量的表示に就て」等物理学に関する講演四十題、二高大石喬一氏の「奇数べき和に就て」等数学に関する講演二十六題、地球物理学に関する講演十九題は各第一、第二、第三会場において午前午後に亘って行われる事となっているが
 午後四時からは今度の年会に出席せる地球物理学、地震学の権威に東北帝大から法文学の田中館講師、地震学教室の田山理学士、理学部助教授林博士等が参加して三陸地震海嘯に関する座談会が開かれる。
なお四日午前九時からは理学部教室において■子物理学界が開かれ本多総長、北大茅誠司、横浜高工木戸潔三氏の磁器及び金属に関する講演がある。因に本日午前九時より法文第三教室に於て開かれる地球物理学に関する演題左の如し
 ▲海底を伝わる地震動について(九大■伊藤徳之助)▲井戸理論の一■■京■、野■■治)▲噴火時の瓦斯の威力(東大、松沢武雄)▲地震動の要素(地震研究所、石本巳四雄)▲海上における重力測定について(地震研究所坪井忠二)▲微動分会器(地震研究所高橋龍太郎)▲木造■震家屋の一設計(東大、清水武雄)▲本所深川における最近の地盤の沈降(地震研究所、宮城直巳)▲伊豆伊東地方における地殻の変動(地震研究所、坪井忠二)▲岩石の強度と地殻変動(地震研究所、坪井忠二)▲地殻に■する一二の性質(地震研究所、高橋龍太郎)▲火山及び地震活動と地磁気との関係(東北大、加藤愛雄)▲On the Nature of the Antome−Earth−carrent TV(東大、能登久)▲地中電流変化と地震との関係(同)▲On the Polarity of Th■■■der Cloude(同)▲降雪の化学分析(同)▲大気電緯度と気象要素との関係(台北大、白鳥■■)▲雪並に霜の花に関する研究第一報(北大、中谷宇吉郎、飯島恒夫)▲強風の構造に関する調査(東北大中村左エ門太郎)

農相一行  宮古へ   各地で罹災民   の陳情を受く

釜石に上陸、視察を終った後藤農相一行は午前七時森部警察部長等の案内で自動車を駆り惨状甚しい鵜住居両石部落から大槌町、大槌吉里部落、船越、織笠を視察、各地において罹災民の悲痛なる陳情を受けながら午前十一時四十分山田町に到着、町役場にて昼餐、休憩の後直ちに宮古町に向った。