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明るい笑顔・津波の子  志津川 家なき子らに愛の家

◇…チリ津波で家を失い、生活に困っている家庭の子…◇
◇…どもたちのためにと、このほど志津川町新井田に…◇
◇…県中央児童相談所の「子供の家」がお目見えした…◇
同町ではまだ五十世帯二百人あま
りが学校に仮住まいを続けるなど
住宅難は深刻。この中でも行商、
日雇、人夫などで生計を立ててい
る人々の生活は一層深刻で、子ど
もたちは住む家もなく、両親とも
別れ別れの寂しい明け暮れを続け
ている。こうした子どもたちを慰
めるほか親たちの新しい出発を励
まそうという趣旨で「子供の家」
が生まれた。
初めなじまなかった町の人々も、
次第に訪れるものがふえ、現在住
み込みが十八人、昼だけくるもの
七人、合わせて二十五人。それも
四歳の子どもから中学生までさま
ざま。
 県児童福祉司の千葉昭一さん(*
 *)を中心に、県立保母専門学院
 の生徒四人が交代で奉仕してい
 るが、ここでの生活は朝六時の
 起床に始まって朝のお掃除、散
 歩、七時朝食。そのあと小学生
 以下は学校に行き、学校へ行か
 ない子どもたちは先生と一緒の
 お遊び、十時のおやつ、紙芝居
 とお話。学校から子どもたち
 が帰ってくると午後三時のおや
 つ、学校の予習、復習、夕飯、
 それに一日おきのおふろが日課
 となっている。
子どもたちが収容されたばかりの
ころ、何かおどおどしたり、すぐ
乱暴を働いたり心理的に不安定だ
った。また炊き出しのタクアンに
おニギリの食生活でうえていた子
どもたちがライスカレーを四はい
もおかわりして先生たちを悲しま
せたが、それもいまではすっかり
落ち着きを取りもどした。元気一
ぱいにはねまわったり、ケンカし
たり、ウッカリしている先生に飛
びつくほどの明るい子どもたちと
なり「子供の家」は終日明るい歓
声に包まれている。

県下通信

 石巻・桃生・牡鹿
 ▼石巻測量所は石巻市内と高潮
の関係をくわしく調査、こんどの
対策に役立てる。この調査はおも
に高潮や津波の高さと被害の規模
の関係を科学的に分析、高さ何センチ
の高潮がおそったときは○○町が
浸水するという具合に警報がだせ
るようにする。このため同所は明
治二十九年の三陸津波いらいの津
波、高潮被害をまとめているが、
記録に残らぬような高潮の被害を
体験している人々の努力をのぞん
でいる。