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震災地被害農家の  食糧応急施設決定  ◇・・・・・・先ず馬鈴薯栽培を奨励・・・・・・◇   次に農具購入助成

本県では震災地被害農家の自家食糧応急施設につき協議の結果左の如く決定。
(イ)被害戸数九百七十六戸に対し一戸当り五十貫を配布し一反歩以上の馬鈴薯を栽培せしむることとし種薯は十貫入一俵とし四千八百八十俵を購入斡旋方を県農会に依託し夫々郡農会まで配給せしむることとす
(ロ)応急農具助成のため馬鈴薯耕作農家に一戸当り九円の割合で■二挺、肥料桶一荷を郡農会で調整配布する県は之に対し各郡農会に左の如く助成金を交付する
 気仙郡二、八四四円▲上閉伊郡一、一二五円▲下閉伊郡四、二二九円▲九戸郡五七六円
(ハ)右農家に郡農会で適当配合肥料を調整し農家に配布するため郡農会に左の如く助成する
 気仙郡九四八円▲上閉伊郡三五円▲下閉伊郡一、四一三円▲九戸郡一九二円
尚次季作付用農作物種苗購入配布助成費其他に就き関係者に諮問の結果左の如き答申を得た
一、次期作付用農作物種苗購入配布助成費に関する件
 半壊以上の被害戸数及浸水農家合計一九五二戸に一戸当り六円七十銭の割合で郡農会に左の如く購入費を配布し種付を購入配布するを便宜とす
 気仙郡四、二三四円四〇▲上閉伊郡一、六七五円▲下閉伊郡六、三一一円四〇▲九戸郡八五七円六〇
 一戸当種苗費標準水稲一、八〇大豆一、四四、雑穀四五、甘藷二、一六、雑蔬菜八五
二、農具購入助成に関する件
 被害農家一戸当り六十四円三十銭の割合で農具購入せしむるを可とす

産組の復興対策  決議を挙げ実行へ

産組岩手支会主催となり三陸罹災組合復興協議会を廿一日大船渡、廿四日釜石、廿六日宮古の三ヶ所に於て開催、出席者は金井中央会主事、木下中金理事、大村全購連主事、県購連内川理事、南、菅原両支会主事外各郡罹災組合長、理事、役職員、関係町村長多数にして左の如き決議を挙げた外実行委員として
 ▲気仙郡盛信用組合長、赤崎同米崎同▲上閉伊郡上郷組合長、釜石信用組合長、赤浜組合、鵜住居同▲下閉伊郡宮古信用組合長、宮古物産同、崎山船越同
の十一委員を選任したが四月四五日頃盛岡に前記委員集合し実現具体行動をとることになっているが情勢の如何に依っては県知事並に中央筋に陳情し応急復興に邁進することになった決議事項左の如し。
一、震災復興に対する産業組合として対策
   決    議
 一、復興資金の長期貸付を受くること
   右資金に対しては利子補給は勿論貸付金に対し関東震災当時の例に依り五割以上の損失補償を認められたきこと
   尚お従来の借入金利子を引下げられたきこと
   貸付金に対しては五ヶ年据置二十年年賦但し据置期間中の利子は政府より補給を受くること
   復興並に応急資金借入に対しては県の保証を受くること
 二、罹災地産業組合は応急資金の借入をなし左記方法に依り罹災組合員に迅速之が融通を計ること
   記
  一、貸付金の用途
 (イ)仮住宅の建設
 (ロ)漁船、漁具
 (ハ)建物の応急修理
 (ニ)被服の調達
 (ホ)食料品の調達
 (ヘ)その他急を要する資金
  二、貸付方法
  三人以上連帯保証人を附すること但し担保を供する場合はこの限にあらず
  右応急資金貸出に要する資金として左記低利資金の供給を仰ぐこと
 (イ)その筋に対し政府低利資金を迅速に供給方要望すること
 (ロ)中央金庫及信用組合連合会より特別なる低利資金を要望すること
  右中央金庫及信用組合連合会より供給を仰ぎ政府低利資金の供給ありたる場合は之を借替うること
  右実行方法として実行委員を挙げ目的達成に努むること
  三、罹災地組合は此際震災復興相談所を設置し罹災組合員の総て相談に応ずること
  右相談所の構成は組合■員、町村長その他各種団体長及有志を以てす
  四、独立事務所並に購買店舗を速に設置し組合員利便に努むること
  五、復興貯金の趣旨の徹底に努め目的の達成に努むること
  六、購買事業として差当り左記事業をなすこと
   米 麦 味噌 醤油 薪炭 雑貨 学用品 薬品 重油 漁具 漁船
  購買加工事業として
   精米、味噌、醤油の醸造
  七、販売事業としては全国購買組合連合会、漁業組合、郡水産会と連絡協調に依り漁粕魚油、魚獲物の加工販売統制をなすこと
  八、利用事業として
   共同浴場、理髪所、授産場托児所、共同作業場、住宅
  九、既設組合区域内各部落単位に政府低利資金に依る住宅利用組合を設置せしめ罹災組合員の生活の安定に努むること
二、罹災地産業組合拡充計画
    決    議
  一、組合の理事、監事全員は産業組合の精神に基き協力一致組合復興に努力し組合員の幸福を計ること
  二、産業組合は■きに決定せる産業組合拡充五ヶ年計画と相俟って組合の復興計画の樹立をなすこと
  三、この際区域内未加入者を総て組合員たらしむること
  四、組合員教育の徹底を計ると同時に左記機関を設置せしむること
    イ、産業組合主婦会
    ロ、産業組合青年連盟
    ハ、模擬購買組合
    ニ、産業組合教育委員会

九戸動力船損害

九戸郡沿岸の海嘯による動力船損害は水産会の調査で六万三千八百五十円となった
 野田二隻七二〇〇円、宇部六隻一九七五〇円、長内一隻三六〇〇円、久慈一隻七〇〇円、夏井一隻七〇〇円、種市九隻三三〇〇〇円

釜石信組 新興の意気  全力を挙げて  復興に

釜石町釜石信用販売組合は津浪で事務所倉庫共全部流失倒壊したがこの場合に於てこそ信組の力を示してやろうと橋本専務理事を初め全員力を合せて復興に当って居る橋本専務理事は語る。
 今回の災害は組合にとっては大打撃です事務所、倉庫等綺麗に流されました。損害が四千五六百円ですが倉庫の商品は五万円代位やられましたので少しづつでも回収して行きます。組合員の被害は数で行くと半分位ですが最も重要な場所が水火でやられたので実質的には組合員全体の三分の二の損害に相当する大損失です。然し此の窮状を信組の実力で推しきって見せるつもりで復興計画に全力をそそいで居る次第です。過般の産組大会の時産組中央金庫に対し八十万円の復興資金融通方を申込みました。組合の事務所、倉庫は場所前の表通りに鉄筋コンクリートで新築することにし敷地の交渉中ですから決り次第設計着工します。特に倉庫は現在町内に一つもなく商人が商品の取引に非常に困っている状態ですから一日も早く完成を期すつもりです。組合の仕事も販売購買をもっと拡張してやります。