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三陸海嘯の余波  熱海温泉湧出せず

(熱海電話)去る三月三日三陸地方激震の余波をうけて熱海温泉の小松旅舘、藤井舘、米倉屋旅舘、鳥尾子爵別荘等の温泉の湧出が止まり青木旅舘の温泉も漸次湧出量が減じつつあったが二十七日全く止まり更に以上の外一両舘の温泉湧出も減退の兆を現わしているので同町温泉組合では秘密裡に善後策を講じている。尚熱海警察署では何か天変地異の前兆ではないかと非常に心配している。

小漁船百艘  釜石漁業組  合で註文

釜石漁業組合では漁業復興計画の第一次計画として小漁船百艘を建造する事になり一艘百円で注文した。

赤手の混入に  慰問品を警戒   罹災地に派遣されたオルグ    範囲は意外に拡大

(宮古電話)宮古署に出張中の小舘盛岡署特高主任は連日深夜に至るまでオルグ一味追究のため取調べを続けていたが渡辺宗治、赤城じゅん子、鈴木五郎の三名を盛岡に護送し一段落を告げるや直ちに二十六日田老村に赴き種々参考調査をなしたが宮古署でも管下各村に手配し罹災地における極左分子の策動を厳重に取締ると共に各地よりの慰問品に関しては極力注意する様命ずるに至った。尚今次のオルグ派遣は震災直後三月八日の中央における日本労農救援会準備会の大同協議会により議決せられたもので其範囲は意外に拡大されて居り日本医療同盟借家人組合全農全国会議派其他の左翼団体も参加している。

大津浪景気  釜石の地代騰貴す

釜石町町内で最も災害のひどかった場所前通りは町内第一の目抜きの場所で災害前は坪八十銭の借地料だったが災害後は坪一円二三十銭に騰貴し地主はまだまだ騰貴する見込みで貸し控えて居り物凄い復興景気に活気を呈して居る。

木炭百俵の慰問  鉛温泉から釜石へ

稗貫郡湯口村鉛温泉では本社花巻支局の斡旋で木炭一百俵を釜石町の罹災民に贈る事になり二十七日朝小野寺釜石町長宛発送した。

黒沢尻消防組員 釜石町へ出発

黒沢尻消防組では三陸沿岸災害地方救援の為二十七日組員三十名を募り釜石町に出発する。

二子青年団救援

和賀郡二子村青年団員十五名は三陸沿岸災害地救援の為二十七日久米副団長に引率されて釜石へ出発した。

三陸海嘯 義捐金  県扱い(廿七日)

一円御堂村五日市小学校二年生柴田儀八郎 十五円東京市仏教救世軍東京本部 六円五三銭荒沢村青年団畑支部部員 八円八銭同婦人会畑支部同 三円十銭同女子青年団同同 十円三十九銭同畑小学校職員児童 七十円東京市共同火保会社関東営業部有志 十三円九十銭栃木県大田原町第五区民有志 七十八円九十銭陸海軍将校婦人会広島支部 十五円別府市長山黄龍十一円七十銭東京府村山美容術営業組合員 十八円三十九銭雫石川工営所所員一同 五円長野商工会議所会頭田中弥助 一千五百円香川県扱分 二円八十二銭東京市木村てつ 三十三円五銭東京王子美容術営業組合組合員 一百円神戸市医師会会員 一千円大日本消防協会会々長山本達雄 五円八十銭岩手県農事試験場所員 二十九円八十八銭遠野警察署署員 四十六円六十五銭千厩警察署署員 十円三十八銭■島県鴨島町長花枡栄太郎 二円長野県落合村机婦人会会員 十八円四十銭東京市■野川区青年団西ヶ原分団団員 二十円東京市連合青年団戸崎町分団■青会二円二十銭神奈川県三保村女子青年団主婦会 十円秋田県小坂町在青葉会会員 十五円五十四銭茨城県香澄尋高小学校職員生徒 四円五十一銭同 十一円六十銭朝鮮裡里邑高女校生徒有志 三十円神戸市神戸尋常小学校生徒 三十八円四十銭神奈川県船越尋常小学校職員児童 五円三重県西拓植村主婦会会員 十二円五十三銭朝鮮羅南高野山布教所少女詠歌講有志 二十八円九十銭北海道野付牛町岩手県人会 二十三円岡山市鉄道官舎居住者 一百十七円茂市村扱分 四十五円七十銭東京市元新銭座町会
日計 三千三百七十円三十五銭
累計 二十五万九千二百二十四円六十一銭