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国庫補助以外は  県債を起し転貸   災地救済臨時県会四月十日頃    在京石黒知事談

(東京支局電話)本県三陸沿岸復旧総予算額は一千四百三十余万円にしてこの内国庫補助の四百六十余万円を除く九百八十余万円は取敢ず大蔵省預金部より低利資金の融通を受け復旧を取急ぐ事になった。この復旧資金は今回新たに組織する水産組合及び住宅利用組合に於て漁船漁具新造及び住宅建設費とにして使用するものであるが政府対しこれら各組合より融資を仰ぐ場合は非常な煩雑と時日を要するので石黒知事はこの九百八十余万円の県債を起しこれを県が各組合に転貸する方策を立て四月初旬の県会に提案する事になった。右に関し滞京中の石黒知事は語る。
 復旧事業は早ければ早い程効果が多い。而も事業を始めるには第一に資金を必要とする訳だが各組合から低資融通を申請しているのが仲々決定が捗らぬ、それでこの際県債によるより外良策がないと考える県会は四月十日前後に開きたいと思う。低資の問題が解決し次第に十八日頃に帰県したいと思っている。

災地食糧自給に  馬鈴薯種子配布   災地農村応急対策    協議会で決定す

震災被害農村応急対策協議会は二十五日午後も続行し災害地農家に速かに食糧自給策を講ずるため県馬鈴薯種子四万八千俵を購入し九戸下閉伊上閉伊気仙四郡農会を通じ罹災農家に配布するに決定を見四月中に種薯の配給を行うこととし栽培指導は主として郡農会これに当る。又諮問事項に関し意見交換を行なったが
 農作物種苗購入配布助成に就いては倒壊流失焼失浸水農家の作付に必要なる種苗購入費一万二千八十三円を一戸当五円十八銭の全額補助し農具購入は倒壊流失焼失農家に六万二千八百円を一戸当四十円助成金の外に四十円の低利資金(利子三分九厘五年据置廿ヶ年賦)を国庫より助成し納屋及肥料舎の建設については建設費に対し五万四百四十円を一戸当七坪四十円の助成をなす肥料購入に対しても九万一千円の低資を融通す。
等県の案通り可決し四時散会した尚県では四月中応急対策としてこの助成要項を作成し罹災農家の復旧に努める。

県部課長会議

県部課長会議は二十五日午後三時から震災地を視察して帰庁の前田内務部長を中心に開会今後の救援方針に関し協議六時半散会した。
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罹災地救護は二十五日の部課長会議で本月内を限度とするの原則を樹てているが更に調査員の帰庁を待って災害地の実情を斟酌し対策を定めることとし又罹災町村の復興を促進する機関として町村単位の復興委員会を設置せしむべく県で準則を作成することになった。