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復興は鉄道から  宮古駅は明年三月に開業か   長屋所長視察談

長屋盛岡建設所長は東海岸罹災地視察より十九日夜帰盛左の如く語る。
 大船渡線は細浦が大分やられ山田線では宮古附近と山田附近が少々津波を蒙っている。然し両線とも津波を顧慮して線路を変更する程度は認められぬから別段測量をやり直す考えはない何しろ鉄道としても災害地復興のためには目下の工事を出来るだけ進めて宮古、細浦等海岸停車場の開業を早めねばならぬ、この見地から大船渡線細浦停車場は今年十月開業、宮古は明年六月頃の予定だが川井の開業を一時控え先の工事を急ぐと来年三月には宮古停車場を開業する事が出来る。本省では川井の開業を控え宮古を急いでいるが目下当事務所と協議中で凡て本省案通り来年三月一気に宮古駅を開業する運びとなるでしょう。

溺死体漂着  出征軍人の母

十九日大槌町海岸に一人溺帰体が漂着した此の者は大槌町字吉里吉里角地ミナ(五〇)で三日の津波で溺死した出征軍人の母である。

曹洞宗の  追悼法会   廿四日法恩

盛岡市曹洞宗寺院団主催岩手県曹洞宗務所後援の震災海嘯遭難死者追悼法会は二十四日午後二時より北山法恩寺に於て行われるが同日は曹洞宗管長猊下の親修がある筈。一般の参拝を希望する。

ヴィタミン 欠乏の恐れ  神戸栄養士談

県衛生課神戸栄養士は去る八日以来三陸沿岸被害に就いて栄養調査をなし十六日来釜、夕刻唐丹に向った二十二日帰庁の予定である神戸栄養士は語る。
 充分野菜類を摂取出来得ない結果としてヴィタミン欠乏症発生の恐れがあるので罹災民の栄養状態を調査して今後の対策を研究する。

青い怪小船  沿岸を荒し廻る   釜石に風聞しきり

(釜石電話)最近釜石地方沿岸一帯に青い小型の怪船が現われ漂流している箪笥の抽斗を破り中味を掻払う等漂流物をかき集めているとの風聞があり殊に目撃したと云う者も相当あり。釜石署でも捨てて置けずとして水上署と共に内々探査の手を延ばしているが右に就て齋藤署長は語る。
 騒ぎの最中の事ではあり何があったか分りませんが青い怪船の横行は風評ではないかと思って居ります。漂着物横領はありますが今やっとあの大難から逃れ配給される慰問品で生活し蘇生の思いをしている罹災民を無げにひつくくってしまうのは無情でしょう。これらの者に対しては始末證を取り当分保管さして少し鎮まってから改めて取調べても遅くはないでしょう。寧ろ当時暴利をむさぼった悪商に対しては花巻遠野の物価と対照して厳重取締った結果町民は米味噌薪炭の生活必需品を平常通り購入する事が出来ました。

赤石の大工応援

紫波郡赤石村の大工さん十四名も各自布団携帯で応援して来たので唐丹復興に当って貰うことにした。

保護要する児童  五千七百余   災害児童調べ

県教育課で災害地小学校児童数に関して正確なる調査を遂げ今後の罹災児童救護の対策に資することになった。罹災地小学校の就学児童数は二万六千二百六十三名で内罹災児童七千二百六十名で、この後の就学を保護するため補助を必要とするもの五千七百九十名に達し町村別左の通りである。
◇気仙郡 大船渡二〇三 末崎一六七 広田一六〇 小友七八 米崎三一 気仙七八 赤崎二二八 綾里二九五 越喜来五五一 吉浜一〇 唐丹三三九 計二、一四〇
◇上閉伊郡 釜石六一五 鵜住居一八〇 大槌六五〇 計一、四四五
◇下閉伊郡 宮古二六二 山田三三〇 田老四七七 小本七三 田野畑一五〇 普代八〇 磯鶏八〇 重茂一二〇 大沢一五〇 織笠七六 船越二五〇 計二、〇四五
◇九戸郡 久慈二 長内二〇 宇部二〇 野田六一 夏井一五 侍浜九 中野一一 種市二二 計一六〇

死者.行方不明  宮古署下の分(三)

△田老村行方不明者
中野安之助 長門栄次郎 同ナオ 熊谷作太郎 同ナカ 同太郎 同トク 同サト 同乙治 刈屋シン 同正夫 同秀夫 同福三郎 同四郎 鳥居喜兵衛 同キヨ 同貞夫 小林軍治 鳥居トキ 同義夫 同忠 同ハナ 関川コノ 村上トク 同幸治郎 扇田アヤ 前川フミ 扇田エイ 同コヨ 同市平 刈屋ノエ 同一夫 加藤ナオ 橋場アサノ 橋場ハツ 久坂俊平 大上ヨ子 同ヨシ 鳥居深松 同マサ 大上キク 大棒トシ 鳥居タケノ 同ツル 武藤セツ 同三平 牧野カツエ 琴畑キヨ 中島サツ 中谷友彦 佐藤エイ 同富美 前川イセ 同万之丞 同ノエ 同ツヤ 扇田末蔵 佐々木キヨ 伊藤タケ 刈屋治七 小林ナミ 大上ヨネ 小池シゲ 志子田ハツエ 中谷永三郎 同ミエ 舘石マサ 同真平 大棒チヨ 岩城キヨ 鳥居ナカ 同五平 赤沼トク 同キヨノ 中里ヨシ 加藤繁雄 中谷信子 鳥居由夫 同福夫 同ミツ 田川ハル 同チヨ 同みえ 野崎サタ 小向七兵衛 大坂留太 同チヤ 佐々木シウ 同アイ 野田サノ 熊谷秀一 同秀三 田川彦松 同カネ 赤沼テエ 鳥居辰之助 同ウメ 加藤スク 佐々木京子 同カチ 同泰次 同清一 鳥居ミツ 同マサ 清水ヨネ 佐々木トメ 山本テツ 金沢ヨシエ 熊谷エキ 同忠次郎 堰代初次郎 佐々木忠平 同栄治 袖川武次郎 鳥居松男 同正夫 同キクエ 同初一 鳥居辰太郎 同チヨ 横山辰蔵 琴畑武義 藤岡礼治 前川あい子 熊谷セエ 堰代チオ 同トメ 同栄助 鳥居六兵衛 同克巳 佐藤仁蔵 清水義一 倉平チヨ 松本セツ 横山エイ 政谷松之助 山崎三五郎 鳥居福太郎 同ナカ 清水ナカ 同信平 同武治 田畑ソメ 犬上ヨシ 田中市太郎 同寅吉 同ヨシ 港ハル 同繁雄 苅宿要司 中居盛一郎 同功 赤沼チエ 扇田広一 穂高マン 山崎力蔵 舘石留蔵 石名沢重太郎 同ソチ 同喜一 同恭一 山本長作 山本フク 小池キヨシ 昆定夫 同ミサ 同秀次郎 鳥居サタ 中居ハル 同キク 同ケイ 志子太健蔵 土井昭蔵 吉田サダ 山崎菊次郎 同清松 石名沢浩 同ミツ 同のり 同喜恵 山本フク 同キク 小池サト 同正義 大沢永次郎 小林サワ 田中トミ 前川幸男 村田トヨミ 同フサ 芳賀カル 同清蔵 同ユリ 同正三 同シモ 前川ハナ 舘石喜四郎 同スキ 同亀之助 同孫吉 同チヨノ 同君代 千葉タケコ 同アサミ 同タカミ 久保田サキ 同瑞男 荒谷栄太郎 同功一 同熊吉 同ヒサ 同シウ 同与蔵 同永造 同キミ 同小治郎 吉田巳之松 同タイ 同寅八 大和田昭三 同キン 木村角平 同きく 沼■栄 根本■一 木村ウメ 中里トモ 佐々木政太郎 同カツ 同福七 小林チエ 鳥居喜四郎 小松エイ 同忠平 同与四郎 四戸アト 佐々木岩松 同トウ 同ウラ 小林享一 同アイ 鳥居留之助 同フカ 佐々木金四郎 舘てう 赤沢シュウ 植村マツ 同忠郎 前川善平 菊地和子 内田五平 同源一 山田清人 畠山ヤス 大棒ミサ 山本トキ子 畠山ノエ 山本三五郎 同クマ 同亀太郎 鳥居ツキ 同ナチ 同周蔵 佐々木エン 舘石チヨ 小林ナカ 同ツル 扇田豊吉 同ヨシ 中居ソメ 同貞子 本間昭和 同昭正 竹田繁弥 同餅石サダ 村上慶助 久保ワサ 同千之 同幸子 箱石サタ 赤沼久 同イチ 鳥井キン 穂高トラ 鳥井ミキ 松本ヨシエ 中居ノリ子 同ナミ 同幸蔵 本間トシ 佐々木喜八 杉下ナオ 同チエ子 同アイ子 三浦松太郎 木村スキ 同金太郎 同ハナ 伊茂野モト 鳥井クマ 同徳太郎 同功 小向春人 川万キツ 鳥井安之助 三浦トミ 田中チヤ 内川アヤ 同アイ ■子よう 箱石ハツ 同七郎 同勇平 同ミト 牧野シワ 同惣吉 同ヤエ 同セン 穂高ミヨ

三陸海嘯 義捐金(二十日迄本社扱)

一円和賀郡内村川舟小学校高橋正臣 一円五十銭市内下の橋通直謙昌利会 雑品一包大阪市北区上江町五ノ三九船橋昌治 雑記帳百冊鉛筆五打盛岡市厨川小学校三年生 十円東京岡崎俊郎 五円仙台市堤通り三四高橋睦 五円和賀郡沢内村消防組第三部■近藤豊蔵 五円三十五銭静岡県伊東町岡佐藤病院内看護婦一同 五円アモリ圏七戸高等女学校長北川善三郎 二円十六銭九戸郡戸呂町小学校職員生徒一同 蒲団類莚包三ケ市内四ツ家町盛岡天主公教会 五円弘前市在住県人四名マスク十八ケ無名氏 五十銭黒沢尻吉川八郎 七円盛岡高等農林学校農学科卒業生
 小計 金五十二円四十二銭也
 累計 金三千百五十四円八十八銭
県扱い(二十日)
二十三円八十四銭宇都宮工業学校生徒 十円長岡村役場、同在郷軍人分会同青年団、同消防組 五十円群馬県高崎商工会議所 百十五円東京市親家自転車製造株式会社 二円五十銭東京市吉田忠 七円横須賀市修養団横須賀支部支部長武井弥八 三十円遠野中学校生徒 七円三十五銭豊間根小学校職員児童 五円南洋サイパン島阿部文治 二十円埼玉県青年団塚越支部高橋明二 四円神奈川県中沢小学校 五十一円東京市十丁目青年団代表竹内一郎 百二円函舘市岩手南部会長松岡善五郎 三十円松山商工会議所 九十一円五十銭群馬県中島飛行機株式会社岩手県出身従業員並有志 四百六十一円五十四銭高知県八十七円九五銭甲子村長 四円紫波郡赤沢小学校長佐竹仁太郎 一円七十五銭山根村木買内小学校職員児童 九円七六銭長野県■下山労働組合代表者阿葉家聖賢十七円四十七銭呉市神原小学校山岡とみ子 三円奉天出征鉄道隊一軍人 五十二円四十銭東京市帝国在郷軍人会京橋分会第三班長岡田恵蔵 九円五三銭八重畑村長 十三円六四銭同小学校、補習学校職員生徒 三円八六銭同青年団 四円五五銭同女子青年団 十円南洋サイパン島山形県人会 九円甲子村長 十円岐阜県伏見村婦人会一同 五円三五銭北海道八雲町長 二十三円六九銭東京市小林孫三郎方淀橋新■会 三円朝鮮長尾源蔵 四十円栃木県光盛寺信者伊藤助 十五円盛尋常高等小学校、同女子職業補習学校職員児童 三円八十銭田原村青年団小田代支会長 九十五円五銭東京市二町長会代表坂人忠吉
日計一千四百三十三円五十三銭
累計二十三万七千四百二十八円六銭