文字サイズサイズ小サイズ中サイズ大

救済費三省の要求  大蔵省で査定終る 内務省分

(東電)内務省関係の三陸地方震災復旧費は二十日大蔵省の査定を経て左の如く。総額二百四十六万八千円と決定。二十二日正午閣議を経て昭和八年度追加予算として議会に提出する筈である(単位千円)
 警備費補給      一三〇
 救護費補給       九五
 匡救費補給       四一
 歳入欠陥補填費その他の利子補
 給           三〇
 復旧土木費補助  二、〇一〇
      (内街路修繕費八五)
 復旧事務取扱費    一四二
 津波対策費       二〇
 合計       二、四六八
各県別左の如し
 岩手       一、八五四
 宮城         五八九
 青森(警備費補給救護費補給の
 み)           五
 内務本省津波調査費   二〇
 計        二、四六八
尚内務省の歳入欠陥補填費小学校舎修築費小学教員住宅費等に対する貸附金に充つる為め大蔵省に要求せる国庫貸附金九十三万円は同省と交渉の結果預金部低利資金より同額を融通することになったので追加予算面よりは削除することになった。
商工省分
(東電)商工省関係三陸地方震災助成費は大蔵省査定の結果二十日左の如く決定二十二日の閣議を経て八年度追加予算として議会に提出の筈(単位千円)
一、中小商工業者復旧助成費
            一六〇
農林省分
 内訳
  震災救済費
(東電)三陸震災地の産業復旧助成金として農林省に五百八十一万一千円を追加予算として要求中であったが廿日大蔵省の査定の結果三百十九万円に削減決定を見たその内訳左の如し(単位千円)
 漁船復旧助成
           一、三二五
 漁具復旧助成     七七九
 水産共同施設助成   四三四
 耕地復旧助成     三七七
 種苗■種及び飼料購入助成五五
 農舎建設及び農産具購入助成
            一六二
 家畜購入補給補助    一〇
 稚■共同飼育所設置補助 二〇
 津波災害予防調査費   二〇
 低利資金利子補助     四
 本省所管建物復旧費    八
 計        三、一九四

低資三省合計  一千百五十万円   各省の要求額に対し    預金部で一両日中に決定

(東電)三陸地方の震災復旧予算は二十日の閣議で決定を見たが復旧に関する低利資金融通に就ては内務省三百万円農林省八百万円商工省五十万円の要求が大蔵省に提出されているので同省預金部ではその預金融通状態を考慮し一両日中に各省要求額を決定各省に提示することになった。

復旧追加予算 閣議で決定

(東電)政府は二十日院内に臨時閣議を開き三陸地方震災復旧に要する追加予算三百五十万円を決定し二十三日迄に明細書の印刷を終り同日更に閣議を開き即日衆議院に提出する事になった。

震災復旧追加 予算提出

(東電)政府は二十日衆議院に昭和八年度歳出追加予算案(第二号)を提出したが右は三陸地方震災復旧に関するものである。

預金部運用 委員会  震災復旧費で

(東電)大蔵省預金部では二十二日午後四時より蔵相官邸に預金部資金運用委員会を開き三陸地方震災復旧費二百万円を同地方市町村に貸付ける件につき仮議決を行う事に決定したが右は今回同地方災害救済のため昭和八年度追加予算に計上された町村貸付利率国庫負担に伴うもので利率年三分二厘据置期間は五年である尚同地災害救済のために低資融通として国庫より利子の補給を行わざる分は内務省三百万円、農林省八百万円、商工省五十万円、合計一千百五十万円程の要求があったがこの分については今回の運用委員会に附議せず預金部資金の関係を考慮して次回の委員会に於て研究する事になった。

主として  警電費   巡査は十五六名を    増員される

本県復興警備費は大蔵省の査定に依って七年度四万五千三十三円八年度五万九千四百九十一円合計十万四千五百二十四円に削減され当所要求予算の六割見当を認められたが之により県の復興計画も模様替がなされることになるが警察部係当局では右につき語る。
 復興警備計画では警察官の増員よりも先ず警察電話の復旧復興に全力を注ぎたい。警察官の増員は臨時的なので復興後の整理に困るし又差当って左程増員の必要を認めぬので結局警部補以下十五六名の増員に止まると思う。

社会課長上京

鈴木社会課長は二十日午後六時二十五分発で上京罹災地状況を主務省に報告し今後の救援方法に就いて打ち合せを行ない石黒知事の指揮を仰ぐことになった。

内務部長災地視察

災害地視察の前田内務部長は二十日午前九時花巻経由自動車にて気仙郡盛方面に向ったが同夜盛一泊二十一日釜石泊りで宮古久慈を経て二十四日帰盛の予定。

約款をたてに取り  協会側にべなし   釜石火保支払要求代表者等    きのう会見物別れ

(東京支局電話)釜石町の火災保険金支払い要求代表者と火災保険協会代表との第二次会見は二十日午後三時から丸ノ内海上ビル八階の協会事務所で行われた。協会側を代表して波多野書記長は
 今回の災厄は誠に御同情に堪えないが火災保険会社約契第十七条第三項により釜石の火災は地震の間接原因から発火したものであるから支払いを致しかねる。
と確答をなしたので加茂、沢田、斎藤、沢藤諸氏より
 今回の火災は地震によるものでなかった釜石町民が津波による恐怖観念の結果火の不始末より火災が起ったもので関東、丹波の震災の際とは全然別個の原因から起ったものであるよって協会側では第三者として再調査を為さしめては如何
と質したこれに対し協会側では
 新しい事実がない限り調査せぬ積りである。
と頗る冷淡な態度に出でたので代表者側は激昂し結局水掛論に終り午後四時三十分会見を終了した。

会社側からは  見舞金を出すか

(東京支局電話)物別れとなった代表者は一旦宿舎たる三幸舘に会合しその対策を練ったが強硬派は保険会社を相手に訴訟を提起するといきまき本問題は保険界の大問題となっているが結局保険会社側にて見舞金として一部を支払う事に落ち着くであろう。