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三陸慰問から  岡崎俊郎氏帰る

元民政党代議士現民政党顧問岡崎久次郎氏長男岡崎俊郎氏(三四)は十年間瀕死の重傷と闘い寒。食貧の三耐生活によって更生し一路『光りの村』建設及び相続税倍額運動に祈りの生活を続けているが十九日三陸震災慰問の途本社を訪問した。俊郎氏は名門に生れ東京府立一中から熊本五高に進んだが不幸病に冒されてから心境に一大変化を来し過去の浪費の生活に罪悪を感じて以来失業救済に邁進している。労働服に半ズボンの岡崎氏は語る。
 現在の社会制度の欠陥は遂に思想国難時代を招来したが、これが根本は貧富の差が余りに甚だしいからである。幸い私は岡崎家の長男に生れたので父の諒解を得て全財産を『光りの村』建設に努めたいと思う。私は既に岡崎家の長男ではなし、相続税倍額賦課による安国論の透徹と、失業者救済の『鳩のお宿』及び『光の村』建設に最大の努力をするのが使命であると覚悟している。『光りの村』は西田天香氏を指導者とし、父と徳富蘇峰氏を顧問とした村である。
と語るところはつきなかった。

死者.行方不明  宮古署下の分(二)

死者
△田老村(続)中井すわ 同宗十郎 中里仁平 村松謙三郎 村上しわ 武蔵みよ 村上慶太郎 同清 内川光一 内田よし 植村清一 同善助 野崎彦七 久保長蔵 同菊一 黒田長太郎 同直治 倉平 寅次郎 久坂彦七 久保田善平 同佐助 黒田直吉 山本与五郎 山崎しゅん 同ちよみ 同岩吉 山本いち 同一郎 山崎十九造 同力蔵 松本吉雄 同くら 同とめ 同きく 同源治 久保田とみえ 久坂仁太郎 熊谷ひさ 山本吉郎 山根かね 山崎えい 山崎つね 同彦右衛門 山口とよ 山本忠太郎 同みき 同ひさ 松田勇助 前川のえ 同明五郎 同清 松田とき 同前川はつ 同秀雄 同さよ 同きえ 松田くら 前川幸四郎 松本伊勢松 前川きみ 同盛一郎 同万蔵 同なか 松本みき 同芳雄 松田まさ 前川栄次郎 藤岡みのる 同国松 牧野さわ 前川幸一郎 同あき 牧野七郎 同与惣治 同一郎 同静子 同幸右衛門 藤喜一 藤岡ふみ 藤原さよ 藤沢いう 藤田定吉 同みの 小林一雄 小向ふえ 同由夫 小林なか 同はる 同倉吉 小向りえ 小池与七 同ひさ 小林与惣治 同すえ 同忠二 同保三 同まつ 同なみ 昆政夫 小向松吉 同初太郎 小松ふじ 小池さわ 小林作太 赤沼こと 同愛子 同綱子 同こよ 阿部かつみ 同茂八郎 同初太郎 同一男 同あき 同力男 同きよ 同いせ 琴畑義雄 同■之丞 東えい 同広 赤沼善助 荒谷ひめ 同さい 同とら 同徳助 青木常蔵 赤沼きわ 青木勇 阿部進 同とみ子 佐々木りえ 同とく 同彦松 同岩松 同なよ 同卯之助 同みな 佐藤清松 同せつ 佐々木はる 同とり 同ゆき 同ちよ 同喜八 同ちせ 同ふみ 斎藤善太郎 坂下源助 佐藤為助 同忠平 佐藤富美 佐々木正平 同やえ 佐藤恒太郎 佐々木しゅう 佐藤佐輔 佐々木きえ 同つる 同とく 同好男 同なつ 同じゅん 同伊兵衛 同きよえ 佐藤専太郎 同栄治 同せつ 佐々木長蔵 佐藤留吉 木村はる 同千代松 同若松 同りえ 同しづ 北野おん 三浦松太郎 同はる 湊善兵衛 同ちえ 皆野川竹松 同吉郎 同きみ 同幸平 同つ夫 湊ちえ 三浦はる 木村寅次郎 同兵治郎 同四郎 同まつ 三浦源三郎 同ちよ 皆川みやす 三浦えい 皆川ひめ 同正治 同良治 皆野川まつ 同すみ 同勝雄 三浦はな 同つや 志子田繁雄 同まつ 同よしえ 平片仁太郎 元田光雄 清水はつ 同きく 同明 同とみ 同鉄三郎 同さい 堰代忠太郎 同卯之松 同とも 同力税 同きう 同与四郎 鈴木善吉 同善太郎 同つる 同安之助
△山田町死者 佐藤亀太郎 沼崎熊太郎 同松蔵 名山ゆう 高橋なつえ 佐々木寿郎
△大沢村死者 上沢てつ
△重茂村死者 砂合はなえ 木村栄太郎 佐藤こと 同重吉 佐々木うめ 栗津しう 同みさお 同あや 渡辺計吉 同義見 伊藤あさの 山根清次郎 万正一 木村ゆき 同武人 畠山徳太郎 佐藤留五郎 川端すぎ 佐々木長右衛門 木村くら 川端さとし 栗津みの 同玄雄 伊藤正夫 木村ちえ 同桂吉 同亀次郎 後川賢太郎
△磯鶏村死者 伊藤りさ
△船越村死者 永田藤助 同しげ 加藤武右衛門
△津軽石村死者 永沢寅次郎

罹災地往来 十日目に生き返った女  むっくり起き上って   握り飯を食べる

震害あって十二日目、十四日の事大槌海岸の倒潰家屋の取片附け中或家の下から若い女の死体が出た。びっくりしてかけつけた人々が死人をお寺に運び医師を呼んで診断書を依頼する等手配中死んだはずの女の頭がかすかに動いた。それでは?と言うので火を焚くやら布団へ寝かすやら大騒ぎを演じている最中当の死人は布団の上にむっくり起き上って側にあった大きな握り飯を二つ食べてけろりとして居りそのまま生き返ってしまった。側にいた人々はあまりの事に気味が悪くなったと言っているがそれもそのはずこの女は少々脳に異常があったと言う。

夫に別れた女を  後妻に貰いたい   又孤児をひきとりたいなど    一日三四件の申込み

最近釜石署の人事相談係りに災害で両親親族に別れた十四、五才位の女の子を引取りたいと一日に三四通の申込みがあり中には夫に別れた三十才前後の女性を後妻に欲しいと真剣に返信料迄添えて来るのもあり、釜石町では之ら両親を失った子供夫を失った女性は殆んどないので他所の被害地に聞き合せ夫々同情者に対して親切な回答をすることになった。

金ヶ崎青年団帰村

胆沢郡金ヶ崎青年団員二十五名は三陸津波の災害地慰問金配給手伝いの為十三日出発釜石鵜住居大槌の各町村で四日間働き十七日午後十時十二分同駅着列車で一同元気で帰郷した。尚同町藤巻自警団員十五名同町第二部消防組員三十名も其の任をはたし十六日帰った。

胆沢郡稲瀬村青年団員三十名は釜石町の災害あとかたづけ手伝いの為十九日午前八時金ヶ崎駅を出発した。

釜石町のバラック ポツポツ出来上る

釜石町では土木係り総動員でバラックの建造を急いで居ったが鮭川五戸、松原四戸の中一棟、嬉石一棟、東前一棟が出来あがったので釜石小学校に収容中の罹災民を移住させることになった。釜石町内に三十余棟建造の予定である。

土工の死体発見

秋田県生れ土工渡辺富治(二四)は三日の津波にのまれて溺死したが十五日大槌町海岸倒潰家屋の下敷となって居るのを発見された。

女の子の死体揚る

十七日釜石町須賀工営署前の海岸に七歳位の女子の溺死体が揚った。

自転車廿八台慰問

東京市四ツ谷自転車組合から慰問品として自転車二十八台を十四日釜石町長宛送附して来た。

三陸震災義捐金(十九日)

一円新潟県中蒲原郡萩川村林龍太郎 一円同郡新津町草水昆たせ 一円同昆きせ 五十銭同一少年 二円五十銭同七日町七日町青年会長一同 八十九円九十銭台北州立台北第三高等女学校職員生徒一同四円四十銭新潟県中蒲原郡庄瀬村下道会有志青年有志 十円台北市増田福太郎 十円福岡県東郷町土性善九郎 五円山形市関久良 二十円奈良市平岡恒子 二十六円三十五銭神奈川県磯町照南会 三円東京市本郷区湯島天神町石川千代 五円七十銭高崎市石橋利吉十四円五十銭 広島県王生町長 十円十八銭山口県宇賀小学校職員児童一同 七円神奈川県曽我村男女青年団一同 二十三円三十五銭同下曽我小学校児童一同 六円五銭外山小学校児童一同 二円三十銭玉山藪川村川村在郷軍人分会外山班一同 一千五百円香川県知事 七十円五銭日本赤十字社愛国婦人会釜山支部一同 百五十円東京市神田区仲町一丁目六代表宮沢浜治郎 二百円鎌倉町由比ヶ浜消防組在郷軍人会由比ヶ浜班青年団由比ヶ浜支部一同
五万二百十二円九十銭
社会局取扱の分
十円朝鮮菅原乙蔵 百円東京市大森町山谷交友会 二十六円神奈川県中野小学校井上■男 六円七十九銭同千木小学校職員児童一同 七円八銭同桂北小学校同 一円九十四銭同桂北小学校尾形愛子同弘同三郎 十円真瀧村狐禅寺自警団一同 五円新潟県菅原村青年団一同 十五円薄衣村青年団第一支部一同 八円八十銭遠野警察署取扱三円〇六銭大津保村女子青年団津谷川支部一同 六円神奈川県串川第一小学校職員児童一同 十円十二銭有芸村有芸小学校職員児童一同 十円田山村米川小一郎 十円埼玉県松山町松山仏教婦人会 三円軍艦金剛機関、工作科十五年度志願兵一同 八円三十銭釜山府宝水町高山呑海外四名 三十円十三銭山目村三区御詠歌会婦人会有志八五円五銭桐生市乙種学事会長取扱四十六円東京市文理科大学東京高等師範学校大塚学友会 八十五円山根村長取扱の分 百三十一円四十銭日頃市村長百円同 三十七円六十五銭在吉林総領事代理取扱 吉林朝鮮人民会一同 三十四円四十七銭若松氏妙法寺会津仏教会一同 五円三十銭中内村女子青年団一同
日計五万三千百九十五円七十八銭
累計二十三万五千九百九十四円五十三銭