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恒久的施設をせよ  三陸災害地代議士から強調   衆議院本会議(十六日)

(東電)十六日の衆議院本会議は午後一時十六分開会
一、震災被害地に対する租税の免除猶予等に関する法律案
を緊急上程し委員長八田宗吉君(政友)より報告あり討論に入り
▽田子一民君(政友)政府は速かに積極的に復興の意味を含みたる予算案を提出されたいと希望して賛成意見を述べ
▽内ヶ崎作三郎君(民政)
 三陸地方は周期的に津波を蒙ることになっているので政府は速かに恒久的方針を確立されたい
と同様賛成し菊池良一君(国同)も賛成意見を述べ可決確定

県税減収見込額

今回の震災に因る県税減収見込額は七年度十一万八千百五十八円八年度十三万六千九百二十七円合計二十四万七千七百八十五円であるが内訳は次の如くである。
           七年度       八年度
九戸郡     一五、七〇二    二九、六九六
気仙郡     一一、〇九三    三二、八〇〇
上閉伊郡   三〇、六六三    二九、三三九
下閉伊郡   五三、四〇〇    四五、〇九〇
計      一一〇、八五八  一三六、九二七

内務省宮本技師 九戸視察

内務省土木局宮本技師外一名は県の渡辺技師同行十五日午後六時三十七分久慈駅着九戸郡内の災害工事ヶ所査定中である

災害地代表上京

大槌町後藤町長町会議員釜石留吉里舘平司山崎賀一郎諸氏は防波堤築造復興計画の完成等について主務大臣に陳情のため十六日午後七時七分花巻駅発急行で上京した。

復興費追加予算は  廿一日頃衆議院に   きょう中に内務省で取纏めて    大蔵省に回附予定

東電)三陸地方震災復旧及び応急施設に関する国庫補給要求額は
過般来石黒岩手、三辺宮城、多久青森三県知事が夫々案を携えて上京内務、農林、大蔵、文部その他各関係当局と折衝中であったがその要求総額は各省関係の分を加えて岩手三千八百五十万円、宮城三百十万円、青森五十万円、合計四千二百八十万円の多額に上り相当削減は免れない模様である。内務省では十六日午後五時半より内相官邸に省議を開き潮次官、丹羽社会局長官、安井地方、松本警保、大島衛生、唐沢土木各局長その他関係官出席知事原案に対し各局が審査したところに基き予算要求額並に低利資金融通額等を協議したが数字的には具体的結論を得るに至らず左の根本方針を決定し同七時散会。
一、予算要求費目(国庫要求費目)
 △災害傷旧土木費△救護費△救療費△警備費△低利資金融通額に対する利子補給費
一、低利資金融通要求費目△住宅資金△歳入欠陥補填費△災害復旧土木費
右低利資金融通は何れも県の起債により市町村に弁貸補給をなし住宅資金についても特に先例を開いて国庫より利子補給をなすことに決定した。尚予算額は十七日中に会計課に於て取纏めの上大蔵省に回附する筈であるが右総額は内務省関係のみにて三百万円余となる筈で大蔵省の査定を終り閣議に上程されるのは二十一日頃となるべく直ちに衆議院に提出すれば二十四日までには両院を通過することは確実である。

救済策は  寛大豊富に   東北代議士救済強調    きのうの免税委員会

(東電)震災地被害者に対する租税の免除猶予に関する法律案委員会は十六日午後二時十五分開会
▽内ヶ崎作三郎君(民政) 本案は各條とも命令に一任されているがその命令の内容は大体決定しているか
△石渡国税課長 それは既に御説明申上げた所により御諒解出来ると思う
▽藤井達也君(政友) これが救済案を出切るだけ速かに今議会に提出されたい、大蔵当局の御意見如何
△堀切大蔵政務次官 三丹地方震災の際の前例に鑑み出来るだけ速かに今議会に提出致したいと考えている
▽大石倫治君(政友) 東北地方は民力に乏しくその回復は三丹地方に比して容易でないから各所管省より速かに追加予算を提出すると共に救済策は成るべく寛大豊富にして頂きたい
△内ヶ崎作三郎君(民政) 気仙沼に対しても本法を適用するか
▽堀切次官 田畑その他被害が多いから気仙沼に対しても摘要する事になっている
△広瀬為久君(政友) 政府は被害町村に対して既貸付金の償還猶予を為す考えありや
▽堀切次官 適当の処置を講じたいと思う
△勝田内務参与官 地方の実情を調査して事情巳むを得ざるものに対しては救済策を講ずる考えである
▽木暮武太夫君(政友) 火災保険につき当局は如何なる処置を講ぜしむる考えであるか
▽北村商工省会計課長 目下調査中である
▽大石倫治君(政友) 今回の如き津波は今後又来るかも知れないが内務当局はこれに対して備えて置くために充分調査施設を為す考えありや
▽勝田内務参与官 御趣旨に副うべく目下極力努力している
次いで討論に入り菅原伝君(政友)原案に賛成し左■條件を附したいと述べ
 希望條件 政府は災害の甚大なるに鑑みこれら復旧復興に対しては速かに追加予算を提出すべし
次いで内ヶ崎(民政)菊池良一(国同)両君も原案及び希望條件に賛成し満場一致原案を可決し午後三時半散会