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国同代表来釜

(釜石電話)国民同盟特派員代議士伊礼肇氏は災害地見舞いのため六日午後一時釜石町に来町災害地を踏査した上町役場に小野寺町長を訪問慰問する所があったが同氏は語る。
 政民国同三派連合で特派する事に申合せ三派から調査員を特派した。自分は宮古から廻って来たが被害の大きい事は予想以上で驚いた、帰京の上は救護の全きを期するよう努力する積りである。

大金侍従  きょう本県へ   四日間に亘って御視察    後日程決定す

畏き辺りより御差遣の大金侍従御一行(宮内内務、社会局各事務官随行)は六日午後六時宮城県気仙沼町御着、菅原旅舘に入られるが七日午前八時四分気仙沼駅御出立つ同五十五分陸前矢作駅着後左の日程(予定)にて災害地全般に亘り隈なく視察せらるる事になったが、本県よりは石黒知事、加藤高等課長以下を随えて案内申上げる事になっている。尚九日には陸路宮古町より久慈町に向われるや又は海路駆逐艦にて久慈に向われるやいまだ決定を見ない御日程左の如し。
▽七日 八時五十五分矢作駅発 高田高女に於て約三十分石黒知事より災害状況を言上 大船渡、唐丹を視察釜石着泊
▽八日 釜石発 鵜住居、大槌、■越、山田、宮古を視察宮古一泊
▽九日 海路の場合は田老、小本田野畑、普代、野田、宇部を視察、久慈着泊、陸路の際は盛岡を経て久慈着泊
▽十日 久慈発野田村を視察、車中沿線を視察青森県に向う予定

石黒知事御出迎え

石黒知事は六日午後六時二十五分発列車で大金侍従を御出迎えのため気仙沼に出張した。

十日以内に  聖旨伝達   県調査を急ぐ

沿岸の震災に対し畏くも三万円の御内■金を御下賜遊ばされたので石黒知事は直ちに告諭を発したが罹災状況其他を詳細に調査の上十日以内に罹災者に漏れなく聖旨の伝達をなす予定で目下調査を取り急いで居る。

災害地に簡保  簡易に払出し   契約期の長短に関係なく    災害地局で払出し

(仙台電話)仙台逓信局では今回の三陸地方の震災による簡易保険罹災契約者に対し保険金の非常払いを行うこととなり局員出張の上左の各局で取り扱うが災害による死亡には契約期日の長短に拘らず保険金の全額を直ちに当該扱い局に於て支払うものであるが面倒な手続きによらず町村若しくは警察署の災害死亡證明書を提出すればよいのである。尚行方不明者であっても死亡の事実を確認し得るものに対しては特に臨時払いをなす。
岩手県、只越、越喜来綾里、小白浜、釜石、宮古、田老、小本、久慈、種市、山田、大槌高田、普代、宇部、沼袋、侍浜、重茂、鵜住居

各団代表見舞

(東電)三陸沿岸の災害に対して駐日米国、ブラジル、トルコ各国大使及び■満州国代表等は六日外務省に内田外相を訪問し深甚なる同情を表した。又イタリー代理大使は個人として金一百円を見舞いとして寄贈した。

八角代議士来盛

八角代議士は七日午前十一時十二分着列車で来盛する。

両党特派代議士 今夜帰京

政民両党本部から特派された大石本田両代議士は五日午後七時二分宮古方面の罹災状況を視察して来盛県庁で石黒知事より状況を聴取。六日午前一時五十分発九戸郡を視察したが七日青森県境に至り同日午後六時二十分盛岡駅通過の列車で帰京する筈。

本紙無料配布  罹災者全部へ

我が社では東海岸罹災者に対して三月一ヶ月分の本紙を無料配布することになった。

本社慰問品  きょう第三回輸送   下駄その他釜石へ

県市民各位の絶大なる御同情が集って本社へ依頼の慰問品は夜に日をついで本社に届られて居るが七日釜石に向けて第三回慰問品を輸送する事に決定した其品目左の如し。
 ▲下駄、足駄四百三箱▲松■印醤油十六リットル入十五樽▲鏡餅十七枚入三箱▲沢庵漬石油箱四ヶ▲鯖缶詰(半斤入八打)二箱▲菓子(ビスケット)石油二箱▲食パン一函▲布団二梱▲婦人、子供用品百人分▲瀬戸物茶椀四〇〇、小皿四〇〇枚▲ゴム靴一梱▲雑品七梱▲衣類八梱▲其他学用品

市方面委員会

市方面委員会は六日午後一時より開催四戸委員より三陸震災地視察状況報告後左の如く決定して同四時散会
一、調査書はその都度提出する事
二、準救護者家庭状況調査は新聞風聞等に表われたものでも速やかに調査報告すること
三、現救護者中発停及増加者の件の三委員を来る二十八、九、三十の三日間の予定にて東京方面を視察せしめる

市商工役員会  義捐金二百円

市商工会議所では六日午前十一時半より緊急役員会を開き三陸沿岸震災慰問に就き協議した結果取り敢ず義捐金二百円を贈ることに決定。尚全国各商工会議所に対し震害地復興に関し諸材料の供給方便宜を計られたき旨懇請すること内村理事を派遣し物資供給状況を視察せしめることになった。

三陸海嘯義捐金(六日本社扱)

一円衣類一包市内北山福田キヌ二円肴町成瀬互助会会員一同 衣類一包市内水原町瀬川ケイ 雑品一箱内丸赤十字社支部病院二年生一同 五円衣類一包盛岡杉土手蛯原仙之助 三十円仙北町平野久兵衛 十五円内丸岩手高等女学校一同 下駄百足呉服町前山商店 衣類二行李日影門四戸旅舘 五円材木町中野歯科医院 五円新山小路中野ヒサ 三円加賀野親小路山方泰保 二円手拭一包市内大通鶴舞町上川安兵衛 学用品岩手師範学校附属六年男生徒一同 婦人用品百人分櫻楓会 足袋百足新田中■呉服店 下駄百足鼻緒百二十市内三戸町細川善九郎 四十円市外国川村岩手種馬所職員庸人一同 三十円盛岡駅前盛岡鉄道請負組合 五円東京小石川大塚仲町■福七郎 十円市外本宮岩手電気治療研究会 十七円六十一銭岩手師範学校寄宿舎生徒庸人一同 三十円船越■戒師 二円紫波郡日詰光明健児園 五円市内紙町吉田国太郎 教科書学用品杜陵小学校 襦袢お腹八包北山願教寺女子青年会 子供帽子五十花屋町丸茂呉服店
 小計二百十円九十一銭
 累計一千百十九円三十六銭

県扱い  (六日午後三時現在) 二十七円十五銭稗沢郡白山村長

一、〇〇〇円新潟県知事、一〇〇円多門二郎、七十六円○五銭山形県高畠町長 五〇円(東京)正直貞之祐 一〇〇円(東京)大東証券株式会社々員一同 一〇〇円(同)平井文三 一、二〇〇園富国徴兵保険相互会社 一円七〇銭宇都宮市精養軒 一〇円(東京)白巌アサ 五円(青森)田中積 二〇円(東京)本宿直次郎三〇円(茨城)高田良蔵 一〇円(東京)塩野商会 一〇円(東京)倉田和三郎 一五〇円(東京)日蓮宗総務院 三〇円立花村長 二五円五〇銭福岡町観音講一同二六円七〇銭二子村長 二円七〇銭盛岡建築■会阿部久米吉 三九円岩手県■業試験場長 一〇〇円(東京)川崎鉄鋼工場 三〇円盛岡高農職員一同 二一〇円小岩井農場々員一同 二〇〇円盛岡商工会議所 五円岩手郡玉山村自警団黒石野支部 二〇〇円(東京)曹洞宗宗務院永平寺総持寺 三、七五八円八〇銭日計 一一、七一九円八一銭累計

城南青年団員が 山田に応援

(山田にて松本特派員発)避難者の収容の山田小学校ではよるべない家族が二家族位づつ火鉢を囲んで恐ろしかった津波の追■談に夜をふかしているが之等の器具は倒潰した夫々の自宅から今日掘り出して来たのだと云う津波の当夜お産した産婦も罹災者となって担ぎ込まれている龍昌寺には盛岡市城南青年団員十一名が配給応援隊員として繰り込み泊っている。

今回の大惨害に就いては取急ぎ帰県の上親しく御見舞申し上ぐべき処応急施設、住宅、復旧土木事業、県財政の建て直し等政府を鞭撻して万遺算なきを期し度く依て暫く在京の上一致協力して最善の努力を尽すべく決定仕候不取敢ここに紙上を以て御見舞旁々事情申述御諒察を仰ぎ候 敬具

 昭和八年三月
  衆議院議員
   田子 一民
   八角 三郎
   熊谷  巌
   志賀和多利
   小野寺 章
   広瀬 為久