文字サイズサイズ小サイズ中サイズ大

特別立法八件に圧縮 チリ津波対策 きょう閣議で決定

政府は九日の次官会議で「天災に
よる被害農林漁業者等に対する資
金の融通に関する暫定措置法の一
部を改正する法律案」を内定した
十日の閣議で正式決定のうえ今国
会に提出する。この法案はチリ地
震津波災害に対する特別立法の“
第一号”で、十日の閣議では地方
債の特例措置法案も同時に決定さ
れる予定。
政府は災害特別立法については、
各省庁の要望で当初十件ないし十
二件を予定していたが、その後自
民党ならびに大蔵省との折衝で、
予算面で救済措置が講じられる公
衆衛生保持に関する特別措置法案
災害救助費に関する特別措置法案
失業保険の特別法案などは特別立
法しないこととし、関係法案は八
件に圧縮することを決めた。
その結果。天災融資法改正案など
二法案が十日の閣議で決定、直ち
に国会に提出することになったも
のだが、残りの六法案については
九日中に関係各省庁と大蔵省との
間で事務的折衝を終え、内容を固
める方針である。政府はこれらの
六法案については来週早々の閣議
で決定のうえ、国会に提出するが
さきに提出した法案は審議を促進
し、衆院ではまず十四日の本会議
に上程、可決して参院に送り込み
たい意向である。政府が提出を予
定している災害関係法案八件とそ
のおもな内容は次のとおり。
▽天災融資法改正法案=伊勢湾台
 風の場合の例に準じ、漁船の取
 得、真珠、カキなどの養殖に必
 要な経営資金の貸し付け限度を
 引き上げ、真珠、またはカキの
 養殖に必要な資金として貸し付
 ける場合は五十万円(現行十五
 万円)その他の漁業経営に必要
 な資金として貸し付ける場合は
 二十万円(現行十五万円)とす
 る。
▽地方債の特例措置法案=①地方
 税、使用料、手数料その他の徴
 収金の減免によって生ずる財政
 収入の不足を補う場合②災害救
 助対策、伝染病予防対策その他
 これに類する災害対策に通常要
 する費用の財源とする場合は地
 方財政法の規定にかかわらず、
 地方債の発行を特別に認める。
▽津波災害対策特別措置法案=伊
 勢湾台風の例に準じ、三陸の海
 岸などその地の地形上、しばし
 ば津波、高潮の災害を受ける地
 域について根本的対策として防
 波堤などを高率補助で実施しよ
 うとするもの。
▽公共土木施設災害復旧に関する
 特別措置法案=被害激じん市町
 村について伊勢湾台風などの災
 害の例に準じ、災害復旧事業費
 が標準税収入の二分ノ一までの
 額につき十分ノ八、標準税収入
 の二分ノ一を越え標準税収入に
 達するまでの額につき十分ノ九
 標準税収入を超える額につき十
 割を国庫で負担する。
▽農林水産業施設災害復旧特例法
 案=被害激じん地の農林水産業
 共同利用施設および中小漁業者
 の真珠などの養殖施設の復旧に
 は伊勢湾台風の例に準じ補助を
 行なう。
▽共同利用小型漁船の建造に関す
 る特別措置法案=漁業協同組合
 が、その組合員に共同利用させ
 る小型漁船の建造に必要な経費
 に対して、高率の国庫補助の措
 置を高ずる。
▽公営住宅復旧特別措置法案=被
 害激じん地の際が住宅に対する
 補助率を四分ノ三(現行三分ノ
 二)に引き上げ、その補助対象
 は流失戸数の三割以上を五割以
 内に引き上げる。
▽被害中小企業者に対する金融特
 別措置法案=中小企業金融金庫
 国民金融公庫および商工組合中
 央金庫の災害融資については一
 定の条件のもとで年六分五厘の
 特別利率の適用を行なう。

特別立法を政府に働きかけ 道・東北議長会議

【山形県】第十八回北海道・東北
六県県議会議長会は九、十両日山
形市で各県議会議長、副議長など
約三十人が集まって開かれた。九
日は午前九時半から山形県庁で本
会議を開き、岩手、宮城両県提出
の「チリ地震津波による災害復旧
に特別立法するよう政府、国会に
働きかける」を満場一致で採択し
たほか「公共事業の増大にともな
う地方負担の制限について」(秋
田県提出)「北海道地方における
冬季道路交通確保対策」(青森県
提出)「今年産米の時期別格差お
よび持ち米加算金について」(福
島県提出)「道路整備について」
(北海道・山形県提出)など各県
提出の十二議案を審議、関係機関
に要望することを決めた。

災害対策の早期確立を陳情 四市二町首長ら

【東京支社発】津波被災地の釜石
鈴木市長、陸前高田菅野市長、宮
古菊池市長、大船渡藤原助役、山
田佐藤町長、大槌金ヶ崎町長の四
市二町首長および五枚橋、菅原、
佐藤(秀)藤村、伊藤、大島、梅
津の各県議らは九日上京、関係当
局に復旧対策の早期確立を陳情し
た。一行は三班にわかれて衆、参
院両議長、自民、社会、民社各党
農林、建設、通産、文部、運輸な
どの各省で災害地復興状況と特別
立法の早期確立、個人災害者に各
種資金の特別融資措置を陳情した

東北総会への提出議案決定 県市議長会

県市議会議長会第三回理事会は九
日午後一時半から盛岡市議会第二
控室で開かれ、第十二回東北六県
市議会市長会定期総会提出議案三
件をつぎのように決定、県高率学
校施設整備期成会総会代議員に陸
前高田市議長菅野文吾氏を推薦し
た。
 ①国保事業に対する国庫負担及
 び補助金の増額(事務執行経費
 は十分ノ十、療養給付及び療養
 費至急に要する費用は十分ノ四
 以上、保健婦費用は二分ノ一を
 国が負担補助すること)②公民
 館建設について国の補助、起債
 を認められたい③チリ地震津波
 災害復旧対策について(市営住
 宅ほか一般公共施設=道路、橋
 りょう、堤防、漁港など)の改良
 復旧は全額国庫負担とすること
 脳裏水産業者および商工関係中
 小企業者の共同利用施設復旧再
 建に高率国庫補助、低利融資の
 方途を直ちに行なうこと、各港
 湾漁港に防災施設を至急設置す
 ること。